私の実家はアパレルの小売。
そうすると日々の天候や、季節の変化、特に寒暖によって
来客も売上も大幅に変わるので、
気候と天候の読みが家族団らんの時も常に話題に出ていました。
仕入れの段階でも、
そのシーズンに何が流行し、
お客様が何を求めているのか。
誰に何が売れるのか。
景気が世相がどのように顧客心理に影響するのか。
商売人の家ではあたりまえの意識が
幼少時から徹底されていたようです。
商売、というものは
予測力、と言っても間違いではないでしょう。
さて、この大震災、そして計画停電に原発...
ありとあらゆる業種が悲鳴をあげています。
しかし、そんな中、
私の親しい経営者の方がこんなことを言いました。
約一週間前です。
「戦後の闇市だって、大繁盛店があったんです」
「闇市で稼いだ人から戦後の復興がはじまったんです」
「流れを察知して、必要なタイミングで必要な手を打てば...」
「絶対に生き残り、勝ち残る道はあるはずです」
「人の動きを見ていれば、もう今週はお客さんは戻ります」
「ガソリン供給も再開。お客さんはもう我慢できないはず」
「計画停電はもうこの先は6月位まで何とかなるはず」
「ここが勝負どころ」
「今週からGWにかけては、うちは勝負に出ます」
人によっては、震災被害がひどいこんな状況で
商売の話など不謹慎と思われるかもしれません。
でも、実は震災、そして日本復興のために一番正しいのは、
被災地の外にいる我々が、国のために
被災地の皆さんのために、
経済を回し、稼ぎ、雇用を増やし、税金を納める。
そんなごくごく当たり前のこと。
私は同志をまた1人みつけた気持ちで、
感激しました。
この社長さんも、
今まで自分の胸の中にしまいこんでいた
感情が一気に流れ出したかのように
私に熱弁をふるっていました。
断言します。
会社経営者、店舗オーナーは誰もが
悲鳴をあげ、叫びたいのです。
ただ、被災地の皆さんを思うと、
自分の店や会社のことなど言っていられないから
黙って現在の状況を受け入れているだけです。
さて、こちらの社長のお店、その後の結果ですが、
1日から3日までの週末、こちらのお店には、
お客さんが連日大勢入りました。
満員御礼です。
待ち構えていた社長さんは
きっとニンマリしていたことでしょう。
今までも
どんな商売でも先を見渡す能力は
経営者にとって不可欠な要素ではありました。
しかし、今このタイミングこそ、
1週間、いや3日単位での社会の変化、
人のマインドの変化を読みながら
瞬時に適応しつつ、
1か月先、3か月先、1年、3年、5年、10年先を
見渡しながら行動すべき時。
「先が見えない」のではなく、
「先を見ようとしていないのではないか?」と
自分に指を差して、
徹底的に自己についても自分の事業についても
批判的に分析すべき時。
既に前に書いたような
店じまいの数々や、大量解雇などの現実は
静かに、速やかに地域内外の店舗企業で
どんどん進んでいます。
倒産、連鎖倒産もこれから確実に増えます。
原発問題も、これから10年はそこに存在します。
恐らくあと少しで何とかこれ以上の拡散は回避できるかと
期待はしていますが、
土壌や作物、環境に対する影響は当然残りますし、
原発の近隣は残念ながら将来はないでしょう。
つまり日本という国がこれから10年抱えなければならない
問題が目の前にあります。
計画停電。
これも夏までに是非とも国をあげて
何とかして頂きたい。
でも、そんな他人任せの姿勢よりも、
「来ても大丈夫」な体制に自分の店や会社を変えよう、
そんな人たちも沢山います。
私たちは何をすべきなのか?
さきほど書いたように、
「他人任せ」はダメでしょうね。
商人は、この最悪の状況下においてでさえ、
もはや周囲が解決してくれることなど期待せず、
自らの事業を守るために徹底的に頭を使い、足を使い、
「動く」
それしか道はなさそうです。
私もその「動く人」の一員です....(笑)
そして、その「動く」過程に於いて
大切なことは何か?
それは歴史観かと思っています。
今、この時代、この状況は
歴史に残るはず。
ここからの日本再生、復興へのシナリオこそが
これからの日本という国家の方向性を決める
大切な時期。
今日はこんなことをツイッター上でつぶやきました:
今この時代...ここで何をしたかによって企業も個人も記憶される。
自分がどんな人物であったか、国のため地域のため家族のために何をしたか、あるいはしなかったか。
中途半端なことや志なき行動、義なき戦いは避けるべき。本質だけが問われ、評価される時代。
今、この時代。
この時代に生きている私たちは
震災後に突然生まれたこの時代においては
今までの常識や慣習、そして何よりも「スピード」で
対応していてはいけないのだと思います。
劇的な変化が、瞬時に起きており、
起こり続けている。
それをチャンスと受け止めるか、
悲観してテレビのニュースだけを悶々と見続けるか。
行動するか、
停滞するか。
伸びるか、
下降線をたどるのか。
全てはシナリオの選択から始まるのだと思います。
長くなり、まとまらなくなりました。
商人はある意味で預言者でなければならない。
私が伝えたかったのはそれだけです。
私の周囲にもそんな預言者じみた能力を持った方達が
沢山います。
ここから6月までは、攻める時期。
まだまだ自粛と冬眠ムードが漂うここで
きっちり集客し、
夏の計画停電の準備まで視野に動く。
その先のシナリオは....
私なりには推測はしています。
当然私の推測は1つの仮説にすぎません。
しかしながら、仮説も大勢の方たちと共にそのシナリオを
生かせば、
きっと未来も完全に変わって来ると思っています。
私の成すべきことは何なのか?
私は何によって記憶されたいのか?
この地震を機に、
徹底的に考えています。
預言者である商人の仲間たち、募集中です♪
一緒に未来へのシナリオをつくりましょう!