星河万山霊草紙  
鈴木有布子 著


気ままに読書感想文。


130年前、ケヤキの木の精(木霊)であるほおずきは、
人間である天馬に恋をし、星河町で暮らすようになった。
しかし、天馬は船の事故で消息を絶ち行方不明に。
遺され、生きつづけているほおずきは、子孫たちと暮らしているが、
時が経ったいまゆるやかではあるが確実に変化している。
同時に弱りゆく町全体。この変化は何を意味するの!? 
彼女を好きな直系の子孫・一歩のせつない想いが時を超えて交錯し、謎に迫る。
(Amazonより抜粋)




※ややネタバレを含んでおります。


本屋でタイトルと表紙に惹かれ、何気なく手に取ってみたら
ストーリーも個人的好みっぽいな…というわけで購入しました。
「木霊」と呼ばれる精霊が人間と同じような外見で同じように生活している。
人間と恋をして子を為すこともあったりして、
しかもそれがそこに暮らす人々にとっては当たり前となっています。
そんな木霊のひとりである「ほおずき」と、その子孫である一歩(かずほ)。
この二人を軸に話が進んで行きます。
日常の中に溶け込んでいる非日常の木霊ですが、誰にでも見えるし話せるし触れられる。
非日常なのにやっぱり日常となっていて、それがとても不思議な感じです。
話自体は緩やかに進んでいきますが、展開は意外と早め。
一巻で第一部完と言う感じでした。
折角だからもっと話数を使ってじっくり進めて行ってほしい…と言うのがが正直なところです。

うさぎドロップ
宇仁田 ゆみ 著


気ままに読書感想文。

案外、この世界も悪いもんじゃないって
りん、君はしっているかい?
祖父の隠し子・りんを育てることになったダイキチ
6歳児と30男が繰り広げる、なごみ系ちぐはぐLIFE
(Amazonより抜粋)


随分前から出ていたのを知らず、最近のメディアミックス化で本屋で特集平積みされていて初めて知りました。
最初はタイトルの語感と表紙の女の子から萌え系かと勘違いしてたのですが、
ふと気になって裏表紙を見てみたらどうやら保護者?らしき男性の絵。
コミックス自体にはあらすじ等は載っていなかったのですが、これはもしかしてと思い
まず二冊試しにと購入してみたら、これでもか!!と言うくらいドンピシャリでした。
最終巻である9巻の発売とほぼ同時に集めたので、ラストまで一気に読めたのが幸いでした。


基本は保護者である大吉と引き取られたりんの生活を主軸に
1巻~4巻は6歳~7歳まで、5巻~9巻はその10年後が描かれています。
主に大吉の視点ほのぼので進んで行くのですが、その中でりんの実母が絡んだり大吉の恋話があったり
りんのコウキに対する苦悩があったりと「普通の生活の中での事件」が巻き起こり、飽きさせない印象。
途中まではこう言った「保護者+子供」の話のセオリーとでも言うのでしょうか、
そういった「お約束」に則った展開になるのかと思っていたのですが、最後の最後でどんでん返しがあり驚きでした。



↓以下完全なネタバレですので反転↓


それにしても流れとしてコウキとりん、コウキ母と大吉でおさまるかと思いきや、両者円満破局。
じゃあどうするのか、まさか、まさか…と思っていたら、
そのまさか歳の差24歳+保護者と娘と言う枠組を超えてゴールイン(寸前)と言う
個人的には全然アリな展開でしたがまさかやってくれるとは…と言う「まさか」だらけの結末でした。
りんは大吉が大好きだし大吉も満更ではないようですし血は繋がってないし、
一応問題はないのでしょうが、世間的にそうは見てくれないでしょうからそこはどうするのか気になります。
本編で大吉が気にしていた通り大吉母やコウキ母など、なかなか大変そうです。
ただ、大吉の出した結婚と言う具体的な関係性に加えて、
りんも「大吉の子供が産みたい」とはっきり宣言しているので、その未来は変わらないのでしょう。
自分が糸の無い風船だと言う例えだった関係が、今度は夫婦としてしっかりと確約されるのですから
そういった意味ではこれ以上ないくらいに幸せな結末かと思います。
りんはすぐにでも結婚したがっているようですが、大吉はしっかり大学卒業まで待ちそうな感じです。
番外編の連載が始まっているようですが、どこかで未来の二人の話があれば嬉しいなと思います。
あとはりんの父親についてやコウキの額の傷なんかにも触れてくれるのかと今から楽しみです。


↑ココまで↑



と言うか一番の驚きははコウキの変化でした。
突然10年後になってしまうので、小さいりんちゃんと大吉の触れ合いが見られなくなって少し寂しいですが、
大きくなってからの心の繋がりと言うのもしっかり見ることが出来てどちらも捨て難いです。

アニメも見ましたが雰囲気も良くて、こちらも期待が持てそう。


全9巻

ミラーボール・フラッシング・マジック
ヤマシタトモコ 著


気ままに読書感想文。


中学生に口説かれる女、夫に肉体交渉する妻、
10年来の片想いが終わる女、Hなシングルマザーの赤子を抱き妄想する男etc…。
恋・欲望・友情を凝縮した全10編を収録。(うち3編は年の差愛にまつわる描き下ろし!)
『アイアムアヒーロー』の花沢健吾、推薦!

(Amazonより抜粋)


「BUTTER!!!」のヤマシタトモコの短編集です。
この人の作品は基本的にはずれがないなぁと言う印象。
かなりテンポがいいので所々で笑いを誘います。
が、コミカルに描いていながらも結構エグイ内容だったりするのが魅力です。
タイトルにもなっている「ミラーボール・フラッシング・マジック」は
(何故か)ミラーボールを通じての3組の男女+1人の女性のオムニバス形式なのですが
倦怠期気味の夫婦(というか妻)の会話なんかあまりにおっぴろげすぎてかなり笑えました。
実は正直みんなあんな感じだろ!みたいな(笑)作品群の中ではかなり好きでした。
シュールなんですがシリアスでもあってとても惹きこまれます。
ところでこの方は歳の差恋愛が好きなのでしょうか、それ系が多いような。
(「ドントクライ、ガール」もそうでしたし)
一作一作がとても濃縮されているのでもしかしたら読み手を選ぶかも?と言う気もしますが、
これでこそヤマシタトモコ、と言う感じでもあるので個人的にはとてもオススメです。

いなり、こんこん、恋いろは。
よしだ もろへ 著


気ままに読書感想文。


京都伏見に暮らす女子中学生・伏見いなりは、
片想いの男の子に想いを伝えられない内気で少しおバカな女の子。
ひょんなことから変身能力を手に入れたいなりの、
京都を舞台に繰り広げる波乱万丈恋模様!?

(Amazonより抜粋)



著者の作品は一通り読んでいますが、個人的にはこの作品が一番好みでした。
変身少女と言うことでファンタジーものとしてベタな部類ではあるものの、
舞台が京都なことやいい味(ノリ?)の神様衆によってマンネリ感は少ない印象。
マスコットになっているキャラが凄く可愛く、
そして可愛らしい絵柄とは裏腹に盛り込まれる小ネタやギャグが地味にツボです。
次巻からは新キャラも登場するようですし、続刊は間を置かず発売するとのことで楽しみです。
単純に自分の好きなストーリーと言うこともあり、是非とも長く続いて欲しいところ。

BUTTER!!! 
ヤマシタトモコ 著


気ままに読書感想文。


ヒップホップに憧れ、高校入学後、ダンス部に入った元気少女・夏。
そこで彼女を待っていたのは、ダンスはダンスでも、なんと社交ダンス! 
戸惑いを隠せない夏だが、初めての楽しさにどんどん夢中になっていく! 
そんな夏とペアを組むのは、ある事情でやむなく入部したネクラ男子・端場。
ダンスをバカにする端場に、夏は真っ向から反発! 
社交ダンスは2人で1つ。正反対の夏&端場は果たしてペアになれるのか!?


(Amazonから抜粋させて頂きました)




最近人気の上がっている著者の作品です。
「ドントクライ、ガール」を試しに購入したら個人的にヒットだったのでこちらも購入。
ソシアルダンスと言う優雅な題材ではありますが、全く堅苦しくなく
むしろ軽快というか、ぶっちゃけテンション高すぎのさっぱりすぎる勢いです。
画力が物凄く高いという訳ではないのでダンスのシーン中少しわかりづらい箇所もあったりしますが
個性的な画風がまた味になっていると思います。
ダンス自体も勿論それを中心とした青春真っ只中な感じが見ていて心地良いです。
熱いは熱いですが、前述の通りスポ根系ではないので読みやすいかと思います。

さんすくみ 1
絹田 村子 著


気ままに読書感想文。


新感覚のライトな宗教コメディ
フラワーズの新星・絹田村子が放つコミックス第二弾!「読経しちゃうぞ!」で大ブレイクした
絹田村子が「さんすくみ」と題して本格連載を開始。
神主の息子・恭太郎、住職の息子・孝仁、牧師の息子・工の

へたれ三人組をさらに徹底して描いていきます。
世間が思っているほどラクじゃない宗教法人ならではの喜怒哀楽の日々。
もてそうでもてない苦悩。跡継ぎの重圧。失敗の許されない儀式。今日も憂鬱な日々が始まる!?


Amazonから抜粋いたしました



読みきりである「読経しちゃうぞ!」の設定をそのまま引き継いだ連載がこちら。
前作もしっかりと購入しておりその魅力に一気に虜になっていたのですが、
連載になっても読みきり時の面白さそのままと言った感じです。
神社・寺・教会それぞれの跡取り息子をクローズアップした話が代わる代わる展開されるのですが、
各所の慣わしやしきたり等もわかってなんだかお得感があります。
神寺教が舞台なだけあってさりげなくホラー要素(と言ってもほぼコメディですが)も盛り込まれており、
特殊環境ならではの日常も面白さの一因になっています。
因みにヘタレ度をあらわすと恭太郎=孝仁>工だと思うのですが、
特に恭太郎は今時あれほど純さが残る成人男子がいるのかどうかといささか疑問なくらいの逸材です(笑)
とても良い意味でゆるい感じなので、気楽に読むにはもってこいかと思います。

高杉さん家のおべんとう
柳原 望  著


気ままに読書感想文。


オーバードクターの温巳は、従妹で12歳の美少女、久留里を引き取る事になった。
何事にも遠慮がちで自分を他人に開かない久留里と、何事にも要領の悪い温巳。
ふたりは共同生活の中で、おべんとうを通じて心を通わせていく。
バリエーション豊かなおべんとうのレシピと、
不器用な30男と12歳少女と彼らを取り巻く人々のちょっとラブありコメディです。


セブンアンドワイより抜粋



何となく気になって手に取って…と言ういつものパターンだったのですが、
こちらも大当たりでした。あらすじにもある通り、
31歳のオーバードクター(博士の学位を取得しながら定職に就けない人物)である温巳が、
叔母の美哉の忘れ形見で従姉妹の久留里を引き取ることになったところから話が始まります。
この久留里はまだ中学に入りたての12歳。
小さな子供とは言い切れず、かといって保護者は絶対に必要な微妙な年代の少女と一緒に暮らすことになり、
どうコミュニケーションをとっていくか…と言うところで出てくるのが、
タイトルにもなっている「おべんとう」です。
毎回エピソードとともに様々な料理やお弁当が出てきますが、豆知識など普通に為になります。
恋愛要素も多少盛り込まれていて、それがまたやきもきしたりきゅんとしたりとても良いと思います。
とにかく、とにかく久留里ちゃんの健気さにきゅんきゅんします。
そして温巳のヘタレっぷりに喝を入れたくなります(笑)(いえ、保護者としてしっかり全うしているのですが)


因みに作者の作品は以前にも読んでいたのですが、かなり前の事ですっかり離れておりまして…。
思わぬ再会が出来て嬉しく思います。


現在二巻まで刊行

町でうわさの天狗の子
岩本ナオ 著


気ままに読書感想文。


緑峰山の天狗の娘、秋姫(あきひめ)は、下界で母親と暮らしながら中学校に通っている。
お山で修行にはげむ幼なじみの瞬ちゃんから、
天狗になるための修行をするようにいわれるが、断り続ける毎日だ。
そんな秋姫の心の中は、同級生の“タケル君”のことでいっぱいなのだが…。


小学館コミックオンラインより抜粋



天狗が普通に存在する世界の、更にその天狗の娘が主人公と言うなんともユニークな設定です。
ファンタジー色の強いイロモノかなと思いきや、
確かにそこそこに要素は見えますが(秋姫の怪力や喋る動物等)
そういった部分も含めて「日常」として上手く溶け込んでいて無理がありません。
(無理な部分も無理に見せないでいられていると言うか)
何と言うか癖になるとても不思議な魅力を持った作品だと思います。
ただひたすらゆるーく秋姫の恋愛や高校生活を突き詰めていくのかと思いきや
瞬ちゃんの過去等の伏線もしっかりと張られていて、シリアス展開も望めそうな感じです。
キャラクターも着実に増えてますし、今後の展開に期待。


余談ですが康徳様の眷属見習いの三郎坊・四郎坊・五郎坊・八郎坊が
とても良い味を出していて個人的にとてもお気に入りです。


現在六巻まで刊行。

ぎんぎつね 
落合さより 著


気ままに読書感想文。

ここは、とある町の小さな稲荷神社。
十五代目跡取・冴木まことは、不思議な能力を持つ神使の狐・銀太郎が見えるのです。
ですが、このお狐様、口は悪いしヤル気もない。
おせっかいな性格のまことは、その能力を人のために役立てようといたしますが…。
さて、神様の杜で、今日は何が起こりますやら――

(集英社・BOOKNAVIより抜粋)




二巻が発売されていたのを目にして、なんとなく惹かれる表紙だなぁと思い一巻とともに購入。
「神使」である狐の姿が見える少女とその周辺の物語ですが、和み系と言うのでしょうか、
お狐様である銀太郎と主人公のまことの淡々と言えば淡々としたストーリー展開です。
二巻ではキャラクターも増えるので若干賑やかになる感じはありますが基本は変わりません。
因みに銀太郎と言うのがまた良い味を出しています。
物凄くふさふさで大きな尻尾を持っているのですが、その尻尾に是非ダイブしたい。
銀太郎の過去などまだ明かされていない部分は多いので今後の展開に伸びしろは多いと思いますが、
やっぱりずっとまったりと進むのだろうなぁと言う印象。
けれどそれが持ち味と言うか、読んでいてとても楽です。
現在二巻まで発売。

ばらかもん
ヨシノサツキ 著


気ままに読書感想文。


とある島に移住生活をすることになった若きイケメン書道家・半田清舟。
都会暮らししかしたことのないそのぼっちゃん先生が、
1トラクターで公道をドライブ
2自分のうちが中学生のたまり場になる
3知人が玄関から入ってくれない…
などの困難に立ち向かう(笑)ほのぼのアイランドコメディ!!

(Amazonより抜粋)



1巻が出た際カバーを見て「大きいのと小さいの」のだ!とジャケ買い。
大きいのと小さいのの触れ合いのある作品が好みなので
(因みに他には「よつばと!」だとか「flat」だとか)
期待したのですが、期待通りでした。
「とある島」を舞台にしているので作中に出てくる台詞も島言葉が多いですが、
まるでわからないところがまた良いです。
日常を描いている作品ですが、現時点で夏休みなので
少しよつばと!と雰囲気が被る感じがします。(主人公が子供か大人かの違い)
ちょいちょい挟んでくるギャグもテンポが良く、読みやすいかと思います。
あとは主人公の職業が最近取扱の増えてきた「書道」に関するもので、
まだそこまで深く入り込んではいませんがこれからどう絡んでくるのか気になります。
因みにまだ小学一年生の「なる」が漢字を筆で綺麗に模写したと言う描写があるのですが、
いくら模写とは言え七歳に出来るだろうか。
もしかしてこれは伏線なのだろうか…と気になっています。

現在3巻まで発売。