教育再生 17の知恵
安倍首相が重要課題に掲げる教育改革を議論する「教育再生会議」(座長=野依良治・理化学研究所理事長)の初会合が18日午前、首相官邸で開かれた。 ★初会合 免許更新制など議論★ 首相は冒頭のあいさつで、教員免許更新制度や学校評価制度の導入など、具体的なテーマを挙げ、教育再生に向けた決意を強調した。会議は今後、月2回程度開き、テーマごとの分科会も設置する。来年1月に中間報告をまとめ、その後、来年6月の「骨太の方針」(経済財政運営と構造改革に関する基本方針)に盛り込む具体策を検討する予定だ。 ★首相「公教育の再生重要」★ 首相直属で教育問題を議論するのは、2000年に小渕首相が設置した「教育改革国民会議」以来。初会合には、17人の有識者委員全員が出席。政府から首相、塩崎官房長官、伊吹文部科学相、事務局長の山谷えり子首相補佐官らが参加した。 首相は「『美しい国』を造る上での基盤は教育だ。すべての子どもに高い学力と規範意識を身につける機会を保障するため、公教育の再生、家庭・地域の教育力の再生が重要だ」と訴えた。そのうえで、具体策として、 〈1〉教員免許更新制度、学校評価制度導入などによる質の高い教育の実現と学力向上 〈2〉体験活動や奉仕活動を通じた規範意識や情操の育成 〈3〉家庭や地域の教育力向上 ――などを示し、「教育再生推進に全力で取り組む」と述べた。首相が提唱している大学の9月入学制、学校を選択できる教育バウチャー制度なども議論の対象になる見通しだ。 分科会については、学校再生、地域家庭教育再生、総合的な教育システム改革などが検討されている。 野依座長は「子どもの人間関係を作る力、忍耐力、自発性などの低下が深刻化している。自ら考え、表現する力を養いながら、世界で活躍できる、たくましく、しなやかな人材を育成するのが重要だ」と教育改革の必要性を訴えた。会議終了後、記者会見した池田守男座長代理(資生堂相談役)によると、多くの委員から「規範意識が薄れている」「規範意識を身につけることが重要」といった意見が出た。会議の進め方に関して、「スピード感を持って、出来るものからすぐに実践すべきだ」との声もあったという。 ★教育再生会議での委員の主な発言★ 【学 界】 川勝平太氏(国際日本文化研究センター教授) 「大学の問題もある。下からの立て直しだけでなく、出口も見なくてはいけない」 中嶋嶺雄氏(国際教養大学長) 「9月入学制や教育基本法改正をきちんとやるべきだ」 【教育現場・教育行政専門家】 陰山英男氏(立命館大教授) 「実証性のある学力向上プログラムを作りたい」 門川大作氏(京都市教育長) 「学校、家庭、地域社会が互いに高め合う関係が必要だ」 義家弘介氏(横浜市教育委員) 「全国で発生しているいじめ問題の解決のためには、教育委員会の改革が必要だ」 【芸術・スポーツ・文化】 海老名香葉子氏(エッセイスト) 「学校教育以前に親孝行のできる子どもを育てることが必要だ」 小谷実可子氏(日本オリンピック委員会理事) 「勉強より先に心を充実させることが必要だ」 (2006年10月18日 読売新聞)引用 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20061018ur22.htm
座長の野依氏がどのような人物かわかりませんが,
「子どもの人間関係を作る力、忍耐力、自発性などの低下が深刻化している。
自ら考え、表現する力を養いながら、世界で活躍できる、
たくましく、しなやかな人材を育成するのが重要だ」と教育改革の必要性を訴えた点において,
いささか認識不足との思いを持たざるを得ません。
子どもは大人を見て育つ。
野依氏が深刻化していると指摘する点を否定する気はありませんが,
これらの問題は,子どもをとりまく環境,つまり大人社会の改善を図らない限り,
改善ができないと思うからです。
人間関係を作れない大人。
例えば,いわゆる公園デビューを勇気のいる行動にしてしまっているのはなぜだろうか?
忍耐力のない大人。
例えば,炎天下の中,幼い子どもを車の中に放置したまま,パチンコに興じたい欲求を我慢できずに,
わが子を死に追いやってしまう行動を抑えられない大人がいるのはなぜだろう?
また,子どもは失敗しながら成長するもの。
自分だってそうだったはずなのに,
泣くわが子に我慢できずに殺してしまう大人がいるのはどうしてだろう?
自発性のない大人
例えば,言われたことだけをしっかりやっていれば,
会社は給料をくれるものと感じている大人がいるのはどうしてだろう?
また,明らかな間違いにもかかわらず,「1万円からお預かりいたしま~す」と,
平気な顔をしてマニュアルどおりのことしかいえない大人がいるのはどうしてだろう?
「1万円から預かる」のではなくて,「オレから預かる」のだろうと,丁重に指摘して差し上げたい。
「子どもの人間関係を作る力、忍耐力、自発性などの低下が深刻化している。
自ら考え、表現する力を養いながら、世界で活躍できる、
たくましく、しなやかな人材を育成するのが重要だ」と教育改革の必要性を訴えた点において,
いささか認識不足との思いを持たざるを得ません。
子どもは大人を見て育つ。
野依氏が深刻化していると指摘する点を否定する気はありませんが,
これらの問題は,子どもをとりまく環境,つまり大人社会の改善を図らない限り,
改善ができないと思うからです。
人間関係を作れない大人。
例えば,いわゆる公園デビューを勇気のいる行動にしてしまっているのはなぜだろうか?
忍耐力のない大人。
例えば,炎天下の中,幼い子どもを車の中に放置したまま,パチンコに興じたい欲求を我慢できずに,
わが子を死に追いやってしまう行動を抑えられない大人がいるのはなぜだろう?
また,子どもは失敗しながら成長するもの。
自分だってそうだったはずなのに,
泣くわが子に我慢できずに殺してしまう大人がいるのはどうしてだろう?
自発性のない大人
例えば,言われたことだけをしっかりやっていれば,
会社は給料をくれるものと感じている大人がいるのはどうしてだろう?
また,明らかな間違いにもかかわらず,「1万円からお預かりいたしま~す」と,
平気な顔をしてマニュアルどおりのことしかいえない大人がいるのはどうしてだろう?
「1万円から預かる」のではなくて,「オレから預かる」のだろうと,丁重に指摘して差し上げたい。
こうした,大人社会がなぜ生じてしまったのかということの分析を含めて,
その改善に向けて管轄の部署に対して申し入れることも同時に進行させていくことが
教育改革には必要だと思います。
その改善に向けて管轄の部署に対して申し入れることも同時に進行させていくことが
教育改革には必要だと思います。
また,世界で活躍できる人材の育成という点に関しては疑問符です。
活躍するかしないかは本人の気持ちの問題も大きいかと思います。
世界で活躍できる能力を備えることと,
そういう気持ちのある子どもの育成が求められているならば,
それ以外の子どもは,切り捨てられてしまうのではないかと危惧しています。
非常に問題ある発言かと思います。
活躍するかしないかは本人の気持ちの問題も大きいかと思います。
世界で活躍できる能力を備えることと,
そういう気持ちのある子どもの育成が求められているならば,
それ以外の子どもは,切り捨てられてしまうのではないかと危惧しています。
非常に問題ある発言かと思います。
会議は今後月2回程度開催予定ですが,
10月19日読売新聞によると,会議に出席した政府関係者は
「委員の考えがバラバラで、ごった煮だ。何をやりたい会議なのか全く見えてこない」
と漏らしています。
また,来年1月に中間報告まで,基本的には会議の内容を非公開とすると座長の野依氏は話しており,
きわめて問題ある会議であることが早くも露呈しました。
10月19日読売新聞によると,会議に出席した政府関係者は
「委員の考えがバラバラで、ごった煮だ。何をやりたい会議なのか全く見えてこない」
と漏らしています。
また,来年1月に中間報告まで,基本的には会議の内容を非公開とすると座長の野依氏は話しており,
きわめて問題ある会議であることが早くも露呈しました。