東洋医学で考える現代の”食”
西洋医学では、消化器と内分泌器など、別々にその機能と働きを考えますが、東洋医学では、すべてが関わりあるものとして考えます。
東洋医学の五行には、木火土金水の5つの分類とともに、それぞれに陰陽の臓器、器官が配当されています。
とくに火は、君火と相火にわかれ、正確には6つの分類と計12の配当がされています。
これらは、相生・相克関係があり、相生関係は母子関係であり、相克関係は、祖と孫の関係にあたり、全体にはバランスのとれた関係を保っています。
しかしこの中のひとつがバランスを崩すと、たいへんなことになります。
食べものの話ですので、例をとって、食べすぎで胃に負担をかけるとどのように病気が推移するかを考えてみましょう。
胃は、土の陽です。
胃に乳製品が多量に、また、連続したとしましょう。
現代の「食」は次の2点によって「土」の過剰により身体の異常が現れると考えられます。
次の五行図で説明します。

甘味・小麦粉の過剰摂取・食べすぎ、夜遅くの食事
↓
「土」の食品の過剰、「土」の損傷
酢のものの不足、油もの、乳製品の過剰、夜遅い食事、薬など
↓
「木」の食品の不足、「木」の損傷
とくに恐いのが、君火の病気にとどまらず、相火に病気が移ってしまったときです。
この相互の火は協力し合って、全体を守っています。
・心包=胸腺=免疫(胸腺)
・三焦=リンパ=免疫(リンパ)
全身の免疫が低下してしまいますと、私たちが最も問題にしています、細菌・ウィルスとの共生バランスが崩れていくことになります。
すべての内臓器官の機能が低下する要因になります。
このように、人体と食との関係は、密接につながり、影響し合うもので、食を正しく戻すことによって、内臓の病気、細菌・ウィルスの疾病も落ちつかせることができます。
これが「主婦は家庭の薬剤師」と言われるゆえんです。