今日は私の好きな漫画のひとつ、
『幻影夢想』について、思い出を交えて話したいと思います
昨年、再びアニメ化された漫画『フルーツバスケット』。
私の大好きな漫画のひとつです
そんな『フルーツバスケット』について
語りたいことがたくさんあります。
が…!今日は、そんな気持ちをぐぐっと我慢して
今日は『フルーツバスケット』作者である
高屋奈月先生の最初の単行本『幻影夢想』を紹介します。
この単行本1巻の初版は、1996年2月25日発売。
25年くらい前の漫画です。
私はひとつハマると、
とことん収集したくなるタチでして
ひとりの漫画家にハマったら
全部集めるまで買い続ける……。
という学生時代を送っていました
しかし集めきる瞬間というものはあるもので、
でも読んだことない漫画読みたい
と訪れた古本屋で見つけたのが、
この漫画でした。
なんとなく手にとって、
表紙の絵が気に入ったという理由で買った漫画『幻影夢想』。
…そうです。
いわゆるジャケ買いというヤツです
しかし、このジャケ買いは私の中で大当たり!!
序盤は普通の読み味だったのが、
中盤からどんどん、この物語の魅力に引き込まれることに。
静音的には、高屋奈月漫画の特筆ポイントとして
- 登場人物がみんな、キャラが立っている
- 人間の心情を真摯に描いている(特に醜い部分)
- 絶望感の中に、一本の光がある
という点が、あります。
『幻影夢想』も、上記のポイントに当てはまる漫画なのです。
なんといっても乙矢環という主人公の、静かで穏やかな優しさが魅力
【ここで、ちょっとだけネタバレ】
乙矢環は高校生にも関わらず、お寺の門主。
環は人々を邪鬼から護ることができる唯一の存在・守護師でした。
環には如月旭という恋人がいます。
環と旭は、ちょっとバカップル
時折旭と、いちゃいちゃしつつ、
環は邪鬼という心の闇に捕らわれた人々を、
救っていきます。
しかし邪鬼を祓う=救われるわけではありません。
変貌してしまうほど、心に根付いてしまった欲望や闇。
人を祓っていく中、自分の無力感に苛まれていく環。
そんな中、邪鬼の元凶である邪法使いが、
姿を現し……。
環の3人のいとこは庇護師として、
環をサポート。
次々と明るみになっていく、衝撃の事実。
最初の学園生活を送る日々からは想像がつかない、
驚きの連続で物語は進んでいきます。
物語の根幹を紡ぐのは、
長い時を敵対し続ける、
月華一族と乙矢一族。
環を襲う、数々の苦難。
すべては飛良と嵯峨という2人の兄弟と、
万物の力を持つ少女・水月華から始まった。
環は運命の歯車に、どう立ち向かっていくのか?
【幻影夢想は、ここが見どころ!】
読んだ後、思わず人を愛おしく感じる……。
そんな気持ちに、させてくれる漫画です。
見どころは、
- 主要人物の純粋なココロ
- 守りたいという、愛情
- 人間が内に秘めている欲望
- 環が選んでいく道
です。
純粋さ・愛・欲望という3つのキーワードが、
『幻影夢想』という作品の核を握っています。
実際に読んでみると、
このキーワードの奥深さが沁み込んでくるかもしれません。
高屋奈月という漫画家の原点とも言える漫画ですが、
ああ。高屋奈月だなぁ……と思う作品です。
心優しい守護師の戦いを描く『幻影夢想』