アメリカンフットボール史上でも最高のランニングバック、エミット・スミス。小柄で必ずしも俊足ではないが、ギャップを予知してすり抜け、鋭い切り返しで大男たちを翻弄するプレイは見事だった。賢明でバランスのいいランニングで怪我も少なく、獲得ヤーデージで歴代最高記録を持つ。

 このエミット・スミスがさる番組で自分のルーツを辿ることになる。さるブログ


を引用すると、そこに現れたのは、アメリカの奴隷制度の闇だった。これほどとは思わなかった。

  • 自分から4代前、高祖父の結婚証明書は黒人用として分けて製本されていた。隔離政策の典型である
  • さらに高祖母の死亡証明書から、その父母の氏名も分かる。国勢調査の記録に当たると、高祖母の父母は混血として分類されていた。そして高祖母の母の父は、奴隷商人だった。奴隷の取引に、まるで馬を育てるように、奴隷は白人所有者によりレイプで「繁殖」させらていた。ローリング・ストーンズ「ブラウンシュガー」の世界である
  • エミット・スミスは遺伝子テストも受け、7% ネイティブアメリカン、 12% ヨーロッパ系、81%アフリカ系であるという結果が出た。アフリカ系アメリカ人で、まず100%アフリカ系であるという結果はなく、80%は高い方だと言う。「繁殖」がどれほど横行していたかが伺える
  • 遺伝子テストにより、そのルーツは奴隷海岸、現在のベニン共和国にあることが分かった。1700年代から1860年まで、約100万人のベナン人が奴隷としてブラジル、カリブ諸国、アメリカ大陸に運ばれた。奴隷が集められると競りが開かれ、各国の奴隷商人たちは競り落とした奴隷に焼き印を押す。鎖でつながれて何キロという距離を海岸まで歩かされ、その後小舟で商船に乗せられる。そうした遺跡が残されいる
欧米では、植民地制度、その前はこうした奴隷制度が根付いて、経済社会を構成していた。排除、隔離、蹂躙といった行動原理が埋め込まれている。こうした行動原理が、内政干渉や軍事侵攻などにいまだに露出するのだろうか。