良質な建物、特に木造住宅においては、優れた大工さんの存在が不可欠です。
いま、日本では、さまざまな業種業態で人材の不足が言われています。
製造業や建設業において最も言われているのが専門の職人さんたちです。
特に大工さんの数が年々減少の一途をたどり、過去89万人の就業人数だったものが今年度において39万人まで減少するそうです。
昨年12月の住宅着工件数を見ると総戸数6万9069戸のうち木造住宅は4万538戸と全体の6割近くを占めるそうです。
そのうち軸組み木造住宅による住宅が2万9965戸になり全体の40パーセントであり、木造住宅の7割以上を占めるそうです。
いかに、日本の住宅を大工さんが支えているかがわかります。
そして住宅があまりだし、ストック経済になりリフォームへとシフトしていく中、ここでも大工さんの力量が試されるのです。
私どもの得意とする耐震工事 や省エネルギーリフォームなどででもベテランさんの技術力がものを言います。
やはり大工さんしだいというところが大きいのです。
そこで、国土交通省も林野庁と連携して平成23年度より「木のまち・木の家担い手育成拠点事業」を開始します。
木材継承事業の一環なのですが、助成するだけではなく、今後、大工さんが工務店となっていくような経済的な取り組みも必要になってくるのではないかと思います。
良いものを造っていれば、おのずとお客さんが来てくださるような甘い時代ではないからです。
どうして、大工さんが消えたのか、そこをしっかりと自覚し、ただものづくりのすばらしさを説いても同じ輪廻の中に入るだけです。
ただ、伝統的な工法や施工能力は、一朝一夕で学べるのではないだけに大変かも知れませんが、チャンスをぜひ生かして一人でも多くの方が、大工さんに興味を持ってもらえれば元大工としても大変うれしいです。