※このシリーズは、僕たち夫婦が過去に取り組んだ妊活・不妊治療の記録を、時間が経った今、振り返って綴っているものです。
体調は問題なし。でも、卵の状態は…
前回、妻の身体の状態には特に異常はないと確認できました。
ホッとした反面、やっぱり気になるのは「卵、どうなってるんだろう?」ということ。
診察では、医師からこう伝えられました。
「やはり卵がたくさん存在してしまっている状態ですね」
つまり、卵巣内に卵胞がいくつもあり、排卵がうまくいきにくい“多嚢胞”のような状態が続いているということ。
中でも比較的大きめの卵胞があるのは右側の卵巣。今回はここに注目して、育ち具合を見ていくことになりました。
薬で卵胞を育てて、10日後にチェック
今回も、卵胞を育てる薬を服用。
そのうえで、10日後に再度病院へ行き、卵の成長を確認しつつタイミングを決める、という流れです。
ここまでは、ある程度予想の範囲内だったんですが——
このあと、ちょっと意外な展開がありました。
「今回は人工授精もやってみましょう」
先生の口から出たのは、こんな提案。
「今回は、人工授精も試してみましょうか」
正直、僕たちはまだタイミング法をもう何回か続けていくのかなと思っていたので、少し驚きました。
でも先生の話を聞いて納得。
人工授精といっても体外受精のように受精を人工的に行うわけではなく、排卵に合わせて運動性の良い精子を、卵管近くまで届けるだけ。
その後は、自力で卵子に向かってもらう、という仕組み。
つまり、「タイミング法をより確実にするためのサポート」といった位置づけ。
先生もさらっと、
「妊娠してしまえば、どちらの方法でも一緒ですからね」
と、柔らかく伝えてくれました。
たしかに、それもそうかと、すんなり腹落ちする説明でした。
新しいフェーズに進んでいく実感
こうして、今回の診察は終了。
卵の育ち具合を見て、タイミングと人工授精を合わせて進める——
治療がいよいよ“次の段階”に入った感覚があります。
まだ驚きもあるけれど、「できることはやっていこう」というスタンスは変わりません。
一歩一歩、納得しながら進んでいけるよう、夫婦で話しながら次の診察を待つことにしました。