※このシリーズは、僕たち夫婦が過去に取り組んだ妊活・不妊治療の記録を、時間が経った今、振り返って綴っているものです。
クロミッドから、別の薬へ
次の通院までの間に、妻はクロミッドとは別の排卵誘発剤を処方されました。
薬の名前は忘れちゃったので省きますが、「今回は身体の反応をもう少し穏やかに引き出すタイプのものを試しましょう」と医師から説明を受けました。
加えて、「葉酸を意識して摂ってください」とのこと。
これも妊活ではよく耳にする栄養素で、胎児の発育に関わる大切なビタミンです。
僕の方はというと、特に特別な指示はなし。
バランスのいい食事を心がけることと、あとは「待つ」だけ。
そう言われると何もしていないようで少し気が引けるけれど、「今やるべきこと」が明確になったぶん、焦りはあまりありませんでした。
少しずつ、方針が見えてきた安心感
「とにかく排卵ができるように、まずは身体を整えていく」
今回の診察で、そんな基本方針がはっきりしたことで、ふたりの中にもほんの少し安心感が生まれました。
これまでは手探りの連続だったけれど、「こういう方向で進んでいくんだな」というビジョンが、うっすらでも見えると、心のモヤモヤがひとつ晴れる気がします。
とはいえ、次の土曜日の診察では、どうなっているかまだ分からない。
「ちゃんと排卵できているのか」「薬は効いているのか」——そんな心配は、やっぱり頭の中にぐるぐる残ります。
気分転換も、大事な“治療”のひとつ
そんな気持ちをリセットする意味もあって、この期間は日帰りの小旅行に出かけました。
行き先は特別なところではなかったけれど、移動して、自然を見て、美味しいものを食べて。
そういう何気ない時間が、今の僕たちには必要だった気がします。
妊活中って、ふとした瞬間に思い詰めてしまったり、自分を責めてしまったりしがち。
だからこそ、「ちゃんと楽しいこともやっていこう」「必要以上のストレスはため込まないようにしよう」と、意識的に“普通の時間”を取りにいくことが大切なんだと思いました。
再び病院での診察。
新しい薬がどんな反応を見せたのか。そして、これからの治療の方向性がどう見えてくるのか。