※このシリーズは、僕たち夫婦が過去に取り組んだ妊活・不妊治療についての振り返り記録です。


タイミング法、1回目はあっけなく

妊活を始めて、初めてのタイミング法に挑戦した月。
結果から言えば、うまくはいきませんでした。

もともと妻は基礎体温が不安定で、高温期がはっきりしないタイプ。
だからこのときは、生理日から逆算して「この辺かな」という1週間ほどを目安に、シリンジ法でタイミングを合わせてみましたが、結果はリセット。

「1回目だから、そんなうまくいかないよね」とふたりで言い合ったものの、スミ妻はやっぱり少し落ち込んでいるようでした。
無理もありません。ピルをやめて、身体の不調や不安と向き合いながら挑んだ、気持ちのこもった1回目だったから。

クロミッドの影響と、心の揺れ

翌月、妻はかかりつけの婦人科で「クロミッド」という排卵誘発剤を処方され、服用をスタート。

ホルモンに作用する薬だけあって、これが心身にじわじわ響いてくるものでした。
感情のアップダウンが起こりやすくなり、最初のうちは僕も「ちょっと機嫌悪いのかな?」くらいの軽い認識だったんですが、日を追うごとに「どう接すればいいんだろう…」と戸惑う場面が増えていきました。

怒ってるわけでも泣きたいわけでもない。でもモヤモヤしてる。
妻自身も説明が難しそうで、僕としても何が正解か分からない。気をつけて話してるつもりでも、どこかズレてしまうこともありました。

「支える」って、そんな簡単なことじゃない

よく目にする「夫の支えが大事」という言葉。
ネットの記事でも、SNSでも、医師のアドバイスでも、繰り返されるフレーズです。

たしかに間違ってはいない。けれど、正直、そんなにきれいにできるもんじゃない。

僕自身も正解がわからないし、プレッシャーに感じることもある。
「支える」という言葉は立派だけど、実際のところは、不器用なやりとりと、小さなすれ違いの繰り返しの中で、どうにか関係を保っていく——そんな泥くささがある気がします。

話せる関係に救われた

そんな中でも、僕たちがまだ救われたのは、「話せる夫婦」でいられたことでした。

ある日、落ち着いたタイミングで妻が「最近ちょっと情緒的でごめんね」と言ってくれて、僕も「いや、むしろどうしていいか分からん時ある」と打ち明けることができた。

それだけで、少し肩の力が抜けた気がしました。

最後に、これだけは言いたい

もしこの記事を読んでいる旦那さんがいたら、ひとつだけ伝えたいことがあります。

「奥さんの話、聞いてあげてください」

ぜんぶ理解しようとしなくてもいい。正解を出さなくてもいい。
ただ耳を傾けてあげるだけで、気持ちは思っている以上に伝わるものです。