窓の性能 #1 | ハウスクリエイト 熱血社長の木の家ブログ

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窓の性能 

住宅から熱が逃げる経路のうち、窓のガラス面と窓の隙間から逃げる熱は、高性能な高断熱・高気密住宅では、
全体の1/3にも上る言われています。窓の気密が悪いと室内の暖かい空気が外に逃げ、冷たい空気が入り込
んでしまうため、足下が寒くなり、上下の温度差も大きくなってしまいます。また、窓が曇り、不快感を覚えること
にもなりかねません。従来の建築工法では断熱材が薄く隙間だらけなので、壁、天井、床や隙間から逃げる熱
のほうが多く、窓から逃げる熱の割合は相対的に少なくなっていました。すなわち、住宅の性能が上がればあが
るほど、窓の性能がより重要になってきます。
私たちの居住空間の中で、窓を見渡してみますと、そのほとんどがアルミサッシ窓であることがわかります。
国内で利用されている窓素材、その約9割がアルミなのです。もともと日本の窓は、軸組みだけの空間であったり、
壁土を塗り残して作った空間でした。アルミ素材の窓が普及するまでは、「木」を素材とした窓が主とされていました。
では、いつ頃から、アルミサッシの窓がこんなに普及したのでしょうか?また、外国でも同じようにアルミ素材の窓が
多いのでしょうか?







日本では、アルミ素材ですが、欧米地域では、圧倒的に木と樹脂素材を使った窓が多い様です。
では、アルミサッシがいつ頃から普及しはじめたのでしょうか?
日本におけるアルミサッシの歴史は、昭和7年に近三ビル(設計:村野藤吾氏)に鋼製とアルミ製が複合された上げ下げ窓が
採用されたことから始まります。昭和27年には、日本総合銀行(現さくら銀行、設計:前川国男氏)で、アルミ押出成形法に
よるアルミサッシが、日本国産として初めて採用されました。昭和30年代に入り、ビル用では鋼製からアルミ製への置換えが
始まりました。
木造住宅では、当時は木製が主流でしたが、昭和35年頃から多くのメーカーがアルミサッシの製造に着手し始め、昭和39年
から40年になると住宅用サッシの普及が始まりました。こうして35年頃からアルミサッシは本格化し、40年代半ばには、
ほぼ普及率100%に至りました。当時の住宅ではアルミサッシは、窓からの隙間風が少なく、雨仕舞の良いことから木製
サッシから置換えられていきました.。それが、いままでの住宅です。しかしこれからは、建物性能先進国のヨーロッパで標準に
なってきている性能と同等な省エネ省CO2住宅を考えてまいります。
窓の役割としては、採光、眺望、開放感、換気、通風、日射熱の取り入れ、内と外の遮断(熱・音・空気など)、出入口などが
あげられます。これらのなかで温熱環境と防火に関係するものは、次の5点です。
1.断熱性能:窓の断熱性能を高め、暖冷房の効率を高めるために建具やガラスの仕様がある。
2.日射取得:冬季に日射をいれることで暖房負荷を少なくする。
3.日射遮蔽:夏季の日射を遮蔽するため、窓の方位により庇や外付けブラインドなどを設ける基準がある。
4.気密性能:隙間風による熱の移動を抑えるため、窓の気密性能の基準がある。
5.防火性能:準防火、防火地域の延焼のおそれのある部分の開口は防火とする。
こうした性能を満たすため、サッシやガラスなどの窓材にどういったものを使うかを検討する必要がでてきます。
ただ、窓材は性能と価格が比例しているので、断熱材に比べると明確に選択しやすいです。

では、ガラスやサッシはどうやって選ぶか?
次回これを考えてみます。