面接用に証明写真を撮りに駅前に行く。

駅前には「最速!仕上がり19秒!」と書かれた証明写真を撮るマシーンがあった。

代々木では18秒のマシーンを見たが…まぁいいか。

表示された金額を支払い、もし存在するならばロボット女子アナウンサーのような声の指示に従いながら、椅子の高さを調節する。

頑張って目を開き、少しでも、小さな目を大きくしようと必死な努力をする。くっ!くっ!

こんなもんだろう、と諦め、OKボタンを押す。カバンに財布を入れ、もう現像できただろうと思い、カーテンを引き、外に出る。取り出し口に手を伸ばす。

しかし、そこにあるはずの証明写真がない。髭面の男の写真が正確に六コマ配置されている証明写真がない!

風で飛ばされたのか?と思い、辺りを見回す。

すると、近くの自動販売機の前に一人の女性がいた。

女性というよりも女の子。十代だろうか。緊張しているのだろうか、ロシアでチンピラが夜に外で見張りをさせられている時のように肩と足は小刻みに震えていた。そしてゆっくりと唇が開く。








「かっ、家宝にします!!!」




こんな出会いないかなー!!!
ねー、ないかなー!!!?


ほうらい山崎