10)上実があるとき

   ・発汗剤・吐剤・下剤 を服用せずに邪気が膈(胸中)にうっ滞・結集したもの = 実 → 瓜帯散で吐かせる

   ・発汗剤・吐剤・下剤 を服用して膈(胸中)の正気が虚し、そこに邪気が胸中に留滞したもの = 虚 

                                              → 梔子鼓湯で吐かせる

   ・発汗剤・吐剤・下剤を与えた後で虚煩・不得眠・心中換提・心中結痛・心中室塞・舌下有胎・小便黄赤などの病証が

    ある = 『上実・虚煩がある』 となる

       → 梔子鼓湯・梔子甘草鼓湯・梔子生薑鼓湯・梔子厚朴湯・梔子乾薑湯などを脈状・病証に従い選択

 

 11)裏実・内実があるとき

       → 傷寒論 陽明病の裏実を参照

 

 12)発黄があるとき

       → 傷寒論 太陰病の発黄を参照

 

 

以上で『壊病篇の大意』が終わります。

 

次回は、『吐後の壊病』から始めます。

 

(後記)

結構、内〇先生の医経解惑論の中に「傷寒論の○○を参照」とあります。自分は池〇政〇先生の「傷〇論ハンド〇ック」(著者に承諾をとってないので伏字で書きます)を最初に読みます。それでももう少し詳しく理解したかったら傷寒論の本(代〇先生とか本〇先生とか・・・)を読みます。

 

正直なところ、最初から傷寒論を読むと結構理解するのが大変で量も膨大で意欲低下します。(笑)

先ずは判りやすいところからイメージをつかんで、原文に至る方が理解が深まると思います。

 

話は変わりますが、現在『東洋医学講座』という小〇三〇先生の本を読んでいます。まだ読み始めですが、第1巻から読まないとその後の物が理解するのが難しいものでした。(途中の別の巻から読んだのですがいまいち判らなかったし「基礎編で述べたように」と書かれて説明がなかったりしているので。)この『東洋医学講座』シリーズですがどうも完結していないようです。

 

それはさておき。普通の東洋医学書が黄帝内経や傷寒論や金匱要略を中心として発展していると思われます。しかし『東洋医学講座』はその黄帝内経などのさらに基礎的な考え、陰陽論・三才・五行論からの説明となっていました。昔は「易」のようなものや天気や天候とか季節とかと病気の関係なんてオカルトっぽくて関わらないようにしていました。ところが逆に今読むといろいろ勉強になります。(隠遁・陽遁とか病気の進行や病期などの考え方とか。こんなに深く考えて考察していたのかと逆に納得し考えが深くなる感じです。)

 

目から鱗。まだまだ知らないことばかりです。(笑)

 

いつかざっくり解説できるといいですね。

 

では、今回は短いですが、次回また不定期で。 _(._.)_