〇陽明と少陽の合病・併病

   ・陽明病証:脈大、身熱、目疼、鼻乾、不得臥、汗自出、不悪寒、潮熱、譫語、

         腹満、肢汗、大便硬 など

 

                    +

 

   ・少陽病証:脈弦、口苦、咽乾、目眩、往来寒熱、胸脇苦満、黙々不欲飲食、心煩、

         喜嘔 など

 

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               陽明と少陽の合病・併病

 

      ※先に少陽病の脈状や病証が現れ、その後に陽明病の脈状や病証が出現する

 

                もしくは

 

      ※先に陽明病の脈状や病証が現れ、その後に少陽病の脈状や病証が出現する

 

〇合病・併病の病証(気をつけておくこと)

  ・必ず下痢する   ・脇下硬満  ・大便が出ずに嘔す  ・舌に白苔

  ・大便が溏し、小便がひとりでに出る  ・潮熱  ・胸脇満がとれない など

 

 (治法) 4種類

   1)少陽経脈が邪気を受け、邪気半分が胃の腑の中に入り、少陽病の邪気が盛んで

     胃実少ないもの

        → 少陽病を和解して、同時に裏を攻撃する

          (・大柴胡湯・柴胡加芒硝湯・柴胡加竜骨など)

 

        ※少陽経脈の邪気が盛んで陽明の胃実が少ないとき

          → 先ず少陽経を和解(小柴胡湯)、その後、裏を攻撃(大柴胡湯、

            柴胡加芒硝湯)

 

   2)少陽経脈が邪気を受け内外の気の交流が阻害されたため胃の気が出られずに

     うっ滞して陽明病の仮証が出現している

        → 少陽経脈の異常を和解してあげれば陽明病の仮証も消失する

          (小柴胡湯、柴胡桂枝湯)

 

   3)邪気が胃の腑の中にあり、胃の中で邪気が結ばれ滞ったものを生じたため胃気が

     出て行けずに内外の交流が阻害され少陽病の仮証が出現したもの

        → 陽明の胃実を攻撃して取り除けば少陽の仮証は消失する

          (大承気湯、調胃承気湯)

 

   4)陽明・少陽の2経脈が邪気を受けたとき

        → 少陽経の異常を取り除けば陽明経の邪気も消失する

          (小柴胡湯)

 

 

切りが良いので、今回はここまでにしたいと思います。

次回は、『三陽の合病』から始めたいと思います。

 

(追記)

自分は未だに東洋医学的な合病や併病の鑑別に自信がさっぱりありません。

まだ西洋医学的に合病や併病があるのではないかと推測する方が理解しやすい感じです。

きっとそれぞれの病期の区切りが把握できていないからだと思います。

同じ症状でも複数の病期に在ったりするとどの病期か判らないし、それぞれの病期に特有の症状が見られないと判断がつかない。

まだまだ勉強不足、経験不足なんですね。(-_-;)

才能については無いの知ってるんで、これは無視です。(笑)

 

三人寄れば文殊の知恵とも言いますので(三人寄っても文殊にはかなわないと思いますが(笑))、読者の皆さんが学んだ知識や経験をまとめて話し合うことがあれば、かなり良い病期の基準が引けるかも知れないと思います。あるかどうかは、取り合えず置いておいて。(笑)

 

これからも皆さんは、頑張って学んで行ってくださいね。

 

自分は少し息抜きしたい感じです。(-_-;)

 

それではまた、次回、不定期で。 _(._.)_