〇太陽病の停脈

  ※停脈:脈が伏して隠れて止まり現れなくなってしまったもの

 

  良く判らない説明文です。(-_-;)

 

  そこで内〇先生は解説の例文をあげてくれています。

  「太陽病が未だ解けなくて脈が陰陽共に停となると、必ず先ず振慄し汗が出て解ける。

   但し陽脈が微である者は先に汗を出すと解けるが、陰脈が微である者はこれを下すと

   解ける。もしこれを下そうとするなら調胃承気湯が良い。」

 

   とのことです。

   少し状態が見えてきました。

   太陽病でまだ治っていない患者の脈で、陰脈と陽脈が共に停(脈が隠れて触れにくく判

   らない感じかな?)になると、最初に振戦(悪寒)戦慄して汗が出てから治る。

   陽脈が微の脈の患者は、汗をかかせると治る。(風邪のひき始めに体を温めていっぱい汗

   をかかせたら、そのあと治ったというような感じかな?)

   陰脈が微の脈の患者は、下すと治る。(イメージ的には、便秘が続いていて気持ち悪くて

   風邪でもないのになんとなく身震いしている患者に下剤を使って排便させたらすっきりし

   て治るような感じかな?)

 

   上記はあくまで全体像のイメージです。

   原因や細かい症状の違いがあるので、本質(今回は、太陽病であること、停脈があること、

   陽脈が微脈か陰脈が微脈かで選択する)を基準にしていく必要があります。

 

   さて、ここで内〇先生は治法の説明(3種)をされています。

 

   (治法)

    ①治療の必要がない

     太陽病の病証がとれずに寸脈尺脈が共に停止して現れなくなったもの

     (自然に振慄を発して、ひとりでに発汗し病証がとれる)

    ②発汗剤をあたえる

     太陽病の病証がとれないで寸口脈が微かに現れているもの

     「陽脈が微である者、先に汗を出すと解ける」

              ↓

      解表薬をあたえて発汗させれば病証がとれる

    ③下剤をあたえる

     太陽病の病証がとれないで尺中脈が微かに現れているもの

     「陰脈が微である者、これを下すと解ける」

              ↓

      調胃承気湯をあたえて下せば病証がとれる

 

   とのことです。

 

   内〇先生の尊敬すべきところは、ちゃんと治療が必要ないところも説明されているところ

   と思います。得てして必要の無い治療行為までしようさせようとする者が多いのに必要な

   ければ余計なことをして医原病をつくる必要がないと仰っておられます。

 

   今回で『太陽病の大意』が終わります。

   次回からは『陽明病の大意』が開始になります。

 

   お疲れさまでした。そして、新しい章の開始です。また頑張りましょう。(笑)

 

 

  (追記)

   今日、ある漢方の先生(もともと医師であった)が書かれた本を読んでいたところ、「脈診

   に三部九候というのがあります。・・・陽脈や陰脈にそれぞれ臓腑が割り当てられているが

   これら臓腑が完全に合致するかといえばそうとは言えないと思います。・・・」というのが

   あり、自分も同じように感じていました。

   以前、三部九候について書いたことがあるかも知れませんが、それが各臓腑に合致するかと

   いうと勘定も合わないし不都合が多い。六臓六腑で三部(陰脈陽脈)とも出来ますが、三焦

   や心包はどこにあるの?というのもあります。

   この漢方医の先生は、ご自身の未熟さから判らないのかも知れないと話されながらも脈状に

   よっての矛盾も挙げられていました。おそらくその矛盾点が大事なポイントになるのでしょ

   うね。

 

   ではでは、また不定期で。 _(._.)_