2024年になりました。

 

明けましておめでとう御座います。

 

正月早々に石川県で大きな地震があり、新潟や富山でも地震の影響で多大な被害があるようです。

父の実家が能登半島の付け根のところで、母の祖父母は新潟におりました。

とりあえずみんな無事な様ですが、どちらも雪深い地域なのでこれからが心配です。

 

また空港では新潟に救援物資を運ぶ予定だった飛行機が事故にあい、地震の二次災害という感じです。そして新型コロナが少しずつ収まって来ているが、溶血性連鎖球菌など別の感染症が流行りだしている様です。

 

今年も気を抜かないで過ごす必要がありそうですね。

 

では六経脈の続きから書いていきます。

 

・六経脈(太陽・少陽・陽明・太陰・少陰・厥陰)が邪気を受ける。

   ↓                      ↓

 臓の気が充実している。         臓の気が虚弱なとき。

   ↓                      ↓

 実熱を生じる。             虚熱を生じる。

 

 (治法)

・実 ーーー 経脈が本、臓が標。 → 経病を主として治す。

・虚 ーーー 経脈が標、臓が本。 → 臓病を主として治す。

 

ここで『本』と『標』についてざっと説明。

東洋医学を学んだことがある方は、本治治療や標治治療ということを聞いたことがあると思います。自分も本治治療が理想で、標治治療はその場しのぎのようなことを聞いたことがあります。

『本』=病の原因    『標』=現在現れている症状

で、良い治療家は『本』を治し、そうでない治療家は『標』を治すと。

 

内〇先生の説明では『内傷外感の先補後散論』という章で『本』と『標』について説明されておりますが、どちらを治すことが優れているとか説明されておりません。逆に患者の状態によって『本』を先に治療するか、『標』を先に治療するか、または『本』と『標』を同時に治療するかの説明がされております。また見方によって『本』と『標』が変わってきます。詳しくはここでは触れませんが、状態によってどれを優先するかがあると覚えておいて頂ければと思います。

 

話しを戻します。

 

・六経脈と臓腑の3つの重点

 

①経脈から3つの重点を考える

 ・表 : 太陽経が三陽の中心(外邪の防衛を行う)

 ・中 : 少陽経が三陽脈の中心(五臓六腑の外にあり陰と陽の接点)

 ・裏 : 少陰経を三陰経の中心(精神活動の心・腎の入り口 生・死にかかわる)

 

②臓腑から3つの重点を考える

 ・上 : 心と肺が陰 膻中が陽 (営気と衛気を運行させる総元締め)

 ・中 : 脾が陰 胃が陽 (飲食物から営養素を吸収し配分している元=後天の生命の元)

 ・下 : 腎の陰 腎の陽 (右腎=命門:精神と元気が入っている

               左腎=腎水:水に属し尿を出す 生命発生の元=先天の生命の元)

 

 ※胃 : 陰食物を消化・吸収する

  脾 : 消化・吸収した精気である営気・衛気を運行し太陰経脈と陽明経脈に分配する

 

 ※太陰経脈 → 営気・衛気を三陰経脈に分配する

  陽明経脈 → 営気・衛気を三陽経脈に分配する

 

東洋医学では『先天の気』=『両親からもらった気』と『後天の気』=『生まれてから飲食などで自分で手に入れた気』の考えがあります。真偽はともあれ経験医学として体系化するときに作られたものではないかと思います。が、ここにも意義があって出来たものだと思いますのでそのまま受け入れてください。また営気・衛気や営養素(栄養素?)も大きな意味合いで受け入れてください。おそらくその方が今後、いろいろと理解しやすいと思うので。それが難しい方は、このブログで書いているものとは違うアプローチをした方が良いのではないかと思います。(医師や薬剤師の方の説明されている分析系のものが合っていると思います。)

 

医経解惑論を読み進めていくと『そもそも邪気が入るとはどういうことかと言えば、正気が虚したところに邪気が入り込むので、正気がちゃんとしていれば邪気は入ることは出来ないのです』と書かれています。ここが一番大事なことだと思います。

 

『正気がちゃんとしている=営気・衛気がちゃんと巡って働いている=陰陽のバランスがとれている』なので、『邪気=病気の原因になるもの』が悪さをすることが出来ない。病気になっているときは、正気がちゃんとしていない。正気をちゃんとするために、適切な治法をおこなって元に戻しましょうというのが基本にあるのだと思います。(自分の勝手な考えですが。)

 

当たり前と感じる方もいらっしゃると思いますが、技術や知識を求めるあまりに当たり前のことを忘れてしまうことがあります。そしてほとんどのものが、気づいたときにはもう遅いということが多いです。

 

知識や技術は必要なところで必要な分だけ使い、適材適所で対応する。

難しいですけどね。

それに商売には、ならないですね。(笑)

 

新年早々、余談が多いですね。

申し訳ないです。(苦笑)

 

さて次回は、『臓病と腑病(経病)』から書いていきたいと思います。

 

では、また不定期で。 _(._.)_