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東京、渋谷・新宿
東洋医学的な考え方に基づいたペットの鍼灸専門治療院
方歆犬猫治療院 院長 山口 格(方歆)です
・ 大江戸線 西新宿五丁目駅徒歩5分、清水橋交差点近く
東洋医学的な診察は四診を駆使して、陰陽の状態を把握します。
みて(望診)、きいて(聞診)、尋ねて(問診)、触れて(切診)の四診
物言わぬ動物の診察においては、切診は特に重要。
直接動物が身体を通じて我々に伝えてくれるのですから・・・
その中でも 「脈診」 はその時点の患者動物の状態や治療による反応を直ちに映し出してくれる鏡です。
ただ、この脈診、技術者の指先の感覚によるものですから、その技術者の感受性のみならず、先入観や主観によってブレが生じてしまう。
これが診断、選穴、刺鍼手技に影響して、その効果にバラつきが生じてしまうのが問題。
この脈診をどれだけ極められるかは、鍼灸師としての一生の課題といってもいいでしょう。
それには経験を積むのみ・・・なのですが、この経験というのもただ数をこなせばいいというものではない。
しっかりとした基本の軸を持ったうえで行わないと、もうてんでんばらばら、全く収束できなくなるか、勝手に自分で収束させてしまうか
やはり、基本を学んで軸をつくって、覚えて、刻んでそれを持続させる必要があります
自分は太極拳の型の訓練を通じて、基本の軸を作り、それを推手という相手との交流で確認するという練習をずっと続けてきています。
基本の型を覚え、それを正確に行うことの難しさと、それを維持することの更なるむつかしさを身に染みて知っています。
常に先生に修正していただく必要、実際に使ってみて効果があるかどうかを確認する重要性
ですから、研修会などに積極的参加して「脈診」の基本の軸を作り、確認し、それができているかどうかを検証してもらうということも繰り返します。
でも・・・やはりそのたびに色々と指摘されます。
教えられたことをそのままやればいいのですが、それができない。
癖、自分の感覚の思い込みによるずれ・・・
この前は、普段は動物の股動脈での脈診を行うので、その脈を探ってどうしても深く探りがちになっている。
脈のうち初めの部分をおろそかにしていることを的確に指摘されます。
それを気付かされて、また一から基本を教えてもらうと、以前よりも気づくものが増えるのがわかります。
感覚のアンテナが立つのですね。
よしよし・・・やはりこれをずっと継続していこう・・・
ではあるのですが、実はこれが迷いの始まりでもあります
研修後の治療では、基本に沿ってしっかりと診察する(時間もかかってしまうのですが)
そして今までより気づくことが増えるのを実感します。
その気づいた部分が不安定であると、さらにわからない部分にも気づかされ、迷いもでてくる。
今まで気が付かないからこそ、その範囲で慎重に反応を確認しながら診療してきましたが、今まで以上に慎重に治療するようになったような気がします。
気付いたときは不安定であっても、それを自身で確固たるものにできれば、その迷いもなくなり、さらなる気づきのアンテナも立てられるのでしょうが・・・
基本を学び、気づき、迷い、また基本に戻る・・・気が付けば、私は太極拳の練習も学術研究もこれと同じことを繰り返しています。
こういうことが好きなのだろうな・・・私は
*当院では、東洋医学的見地からの認知症の予防・対策に積極的に取り組んでおります。
認知症の症状でお困りの方はお気軽にご相談ください。