アメリカ下院が29日の本会議で、中国への経済制裁対策法案を可決しましたね。とうとうアメリカが痺れを切らしたというところでしょうか。中国は6月に人民元相場の弾力化を表明したにもかかわらず、その上昇幅は2%にとどまっているわけです。現代画報9月号の巻頭特集が「人民元切り上げ」なのは、中間選挙前のこのタイミングに合わせた編集だったのでしょう。どんぴしゃですね。
人民元の切り上げによって、中国の「安価で豊富な労働力」が切り上げのパーセンテージに比例して損なわれる、海外企業の直接投資が減る、中国の輸出業が停滞する、政府による外貨集中で外貨準備が増大する、通貨供給量が膨らむ、市場に大きなショックを与える・・・様々な可能性が考えられます。現代画報の記事にもあるように、通貨の切り上げは「その国の経済が発展する過程では避けて通れない問題」なので、ここまで経済成長著しい中国にとっては通過儀礼のようなものなのかもしれません。でも、日本が1985年のプラザ合意で切り上げを余儀なくされてから以降、低迷へと転落していったという一般認識からすると、中国もアメリカを中心にした先進諸国の外圧によってコントロールされてしまう危険はあるでしょう。迅速大幅な上昇というアメリカの要求は飲まないにしても、どこまで中国が突っぱねるのか、注目したいところです。





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現代画報社