娘の通う就労支援事業所では
月1回、面談日があります。
娘にとって
今のスケジュールが体調にあうかあわないか、
挑戦したいこと、今は控えたいこと、
不安なことを一緒に確認してもらいます。
一ヶ月をふりかえり、
次の一ヶ月の方針をきめていく日。
普段もいろんな支援員さんに
ホウレンソウ(報告・連絡・相談)してますが
改まった面談日の前後は、
緊張が大きくなるようです。
「どんな話をしようかな。
あれも話したい、これも伝えたい」
意欲がでて、頭の中でぐるぐる思考に。
面談がおわると、今度は
「あれも言えばよかった。
パッと思いつかなくて悔しい」
やっぱり頭の中でぐるぐる思考に。
そんなときに、私がかける言葉は
「次回のお楽しみにとっておこうよ。
焦らなくても
チャンスは何度でも望むだけあるからね」
今月、スタッフさんが
娘にかけてくださった言葉は
「〇〇さん(←娘)をみていると、
周りの人に配慮した言い回し・声かけをされて
『すごいなぁ~』って、見習いたくなります。
でも、その反面、
他人が落とした球をぜんぶ拾われるから、
さぞかし疲れるだろうなぁとも思います」
事業所では
利用者さん同士で病気の話をしてはいけない
というルールがあるため、
誰がどういう生きづらさを持っているか、
表面上は知らないことになっています。
でも、娘は利用者さんの仕草や行動から
それぞれの特性がわかるそうです。
- 自分と同じく不安症や強迫症の人
- 精神薬を服用されている人
- 対人恐怖症の人
- 摂食障害の人
- 空間認知がむずかしい人
- 漢字を認識することが苦手な人
- 顔と名前を記憶することが困難な人
- 特定の人でないと会話が難しい人
- 多動の人
- 身体的な障碍を持つ人
会話がかみ合わなかったり、
虫の居所が悪い人がいたり、
自己肯定感が低すぎる人と
コミュニケーションを経験させてもらう絶好のチャンス。
時には、
相手の固定観念にモヤッとしたり、
承認欲求の強い人に引いたり、
イライラしている人に八つ当たりされることも。
すると不信感が芽生えてしまう。
だけど
むやみに敵を増やしたくない。
こころの中に危険人物・要注意人物を増やすと、
事業所が嫌な場所に早変わりしてしまうから。
そこで
その人の背景を想像してみる。
事情があるんだろう。
余裕がないせいで、トゲトゲしているんだろう。
ずっと同じとは限らないから、
勝手にレッテルを貼るのはやめよう。
さらに娘の場合は、
自分と違うタイプを避けると不安が高まるので、
近づくという方法をとることにしたそう。
いわゆる曝露療法ですね。
積極的に苦手な人との接触回数を
ちょっとだけ増やしているそうです。
挨拶からはじまって、
質問したり、目をみて会話してみる。
すると相手の良い面に気づく。
あれあれ?
そんなに悪い人でもなかったみたい![]()
その人の存在が
嫌な人→自分とは違う人へ変わる。
自分とちがう感覚や考えにふれ、慣れていく。
脳のなかで馴化(じゅんか)が起こります。
相手も娘に慣れていく。
相互に影響があって面白いです。







