2週間前のおはなしです。
 
母から今年もジュースが送られてきました。
 
暑くてバテたときに飲んだ瞬間、
ほっとする甘さ、爽やかさが
口に広がります♡
 
お礼の電話を入れて
2時間ほどおしゃべり。
 
「今年は4種類の詰め合わせよ。
梨・蜜柑・柚・カボスよ」
 
「へぇ~、毎年種類が増えて楽しいね。
ひろちゃん(娘)も、Kさん(夫)も
喜ぶと思うわ。ありがとね~!」
 
「ところで、
昨日ふと思ったんだけど・・・
Kさん(私の夫)は、
あと数年で定年を迎えるよね。
定年後、何か考えてる?
 
「一応、退職する予定よ。
その後のことはその時にならないとね。
今あれこれ考えても仕方ないから。
ゆっくり趣味を楽しむのか、
学びか、ボランティアか、仕事か、
先のことを考えていても、
その通りになったためしがないから(笑)
今を大事にすることを
心がけているところなんだ。」
 
でも
将来を考えておかないと!
 
「うん。実はね。
 将来のために頑張りすぎた結果
春から、精神科へ通っているのよ。
3年前に通院してほしかったけど、
なかなか本人に自覚がなくて。。
イライラ発作ランニング中毒
悪化してることは以前知らせたでしょ?
私と娘が強めに説得して
彼も自分のメンタルに向き合う覚悟ができて、
産業医のカウンセリング
精神科の診察をうけるようになったの。
すこしホッとしたところよ」
 
 
えぇ~っ!!!!Σ( ̄ロ ̄lll)
孫につづいて夫まで?!
ちかちゃん、あなた、苦労するねぇ。可哀そうに。
私、そんな苦労させるために
嫁に出したわけじゃないのに。
幸せにしてもらうために嫁がせたのに。
ひろちゃんが、うつ病になる前までは
あんなに幸せだったじゃない??
Kさんだって、父親として子煩悩で明るくて
人付き合いもいいし、
理想的な家族だと思ってきたのに。
こんな不幸になってしまって。。」
 
不幸になった?
 
しあわせにしてもらう?
 
理想的な家族?
 
病気=悪
病気=心が弱くなさけない
病気=不幸

 

自分が安心できる生活以外は

不幸だときめつける癖が、

相手を傷つけるんだよねぇ。
 
 
母のしあわせとはこうあるべし
という固定観念
 
理解してるけど
でも言われるとね、
やっぱり傷つくなぁ( ;∀;)
 
 
母からの一方的な押し付けを
我慢するのはやめておこう。
 
大切な母のことが嫌いになりそうだから。
もう少し丁寧に説明してみよう。
 

 
 
「うん、そんな風にやきもきするほど
心配してくれてありがとう。
でも、不幸のなんだよ。
今、わたしはしあわせだよ。
病気から得たものが大きいよ。
昔は昔で楽しかったし、思い出も多いけどね。
でも当時は、立派な話、都合の良い、
耳に優しい話に偏っていたんだ。
今は、娘とも夫ともお互いに本音を言い合える
豊かな関係に近づいてきたの。
私ね、夫に幸せにしてもらう存在よりも
対等の立場で会話する方がラク。
だって、楽しいもん(*^。^*)  
だから、昔には戻りたくないの。

今も昔も幸せには変わりない。

しあわせの形が変わったんだよ。」
 
 

 
 
「そう。。
あなたが『今がしあわせ』って言うんだから
私は何も言えないわ。
夫婦が何でも言い合える関係って
それは良いことだし・・・。
前よりも仲良くなったってことなら・・。
でも、お母さんは
お父さんをたてて支えてやってきた。
我慢もいっぱいしたし、苦労もしてきた。
家族の幸せのために、私は私なりにやってきた。
あなたのようなやり方は、できなかった」
 
 
「うん、それぞれだよ。
それぞれの正解があるよ。
私はお母さんのパワフルさ、内助の功も、
家族に尽くす献身も、
お母さんが納得しているのならそれで
素敵だと思う。
一つだけ私たちに共通するところがあるよ。
それは、
私たちが一度でも
頑張らなかった日はないってこと。」
 
 
「そうだねぇ。
結局わたしたちって
いつだって悩みながら
頑張ってきたんだよねぇ」
 
 

 
「お母さんは憧れの人だし、
師匠だから、今のままでね。
時々、愚痴をこぼさせて。甘えさせて。
そっちの愚痴も遠慮なく言ってね。
今の私にとって
あーだこーだ言える人の存在って
助かるんだから」
 
 
「本当?
そんな風に思ってくれてるんならいいけど。
じゃあ、お母さんもお父さんの介護、
がんばるね」


 

2018年秋、
激しく衝突したときから
少しずつ変わってきた私たち親子。
 
成長期って
若い子の特権じゃないんだなぁ。