「モンテカルロへ行くよ」
レースに出場するジャン=ルイ。
その間、アンヌは映画撮影に臨み
仕事を終えると気持ちは新しい恋へ。
美容院では自動車専門誌を読み
彼の帰りを待つ。
ニュース報道をみたアンヌは
電報を打つ。
「いえ、ちょっと待って」
暫し考え文面を変える。
男と女
クロード・ルルーシュ監督
1966年
アヌーク・エーメ
ジャン=ルイ・トランティニャン
①につづき
物語の後半を紹介します。
フランシス・レイの音楽で
お馴染みだけど
私が衝撃をうけたのは
絵コンテ作家のセンスと
カメラマンの手腕!
映えショットの連続で
「くぅ~
」しびれます![]()
過去と現在の愛に揺れる女心を
とらえるカメラマンの腕よね![]()
![]()
2人の薬指には
結婚指輪がある。
でも
ジャン(男性)が
亡き妻を振り返るシーンは僅か。
一方、アンヌ(女性)は
亡き夫の面影を鮮明に記憶している。
あんなこともあった、
こんなこともあった、
つい昨日のことのように思い出せる。
感想
女心はわからん。
賑やかな祝賀会場で
ジャンの手にアンヌからの電報が渡る。
すると彼の顔がパッと輝き、
いそいそと抜け出した。
こんな大胆な文面で
電報を届けるなんて彼女は凄い!
ストレートに告白してくれた
アンヌに今すぐ逢いたい。
嬉しくて心弾み車に飛び乗り
ガソリン満タンで一路パリへ。
彼女のアパートメントへ直行だ!
どしゃ降りの中、走らせる。
突然、僕が現れたら
彼女はどんな反応をするかな?
ハンドルを握りながら
頭の中で会話の予行演習スタート。
イケてる自分を演出したい。
もしアパートの管理人が
入れてくれなかったらどうしよう?
やっぱり、
事前に電話したほうがいいかな?
「6000キロを走ってきた」
って言えばいいか。
ノックは1回?
2回にしようか?
ガッついちゃみっともないから
ノックは1回で充分だ。
「どなた?」と聞かれたら
「アントワーヌの父です」と答えよう。
我ながら粋な返事を思いついたものだ♪
ようやくパリの標識がみえてきた。
空は夜明けのオレンジ色に染まる。
ところが
彼の計画は
すべて徒労におわる![]()
「3階ですよ」
とすんなり教えてくれた。
エレベーターで上がるが
留守だった。。
あぁ、
やっぱり連絡しておけばかった。
どうやら娘に会いに
寄宿学校へ行ったらしい。
追いかけよう。
急げ、急げ。
到着すると、またしても肩透かし。
教師が言う。
「子ども達を連れて海辺へ行ってるわ」
まるで鬼ごっこみたいに
追いかけてはすり抜けていく。
なかなか逢えないじれったさ。
桟橋の上で彼女への想いが強くなる。
視線が子供たちとアンヌを捕らえた!
よしっ。
考えていた挨拶も、
気の利いた会話も、
全部、ぜんぶ、吹き飛んだ。
アンヌめがけて
駆けだしていく。
3人の背後へ車を停め
ヘッドライトを点滅。
気づけ、気づけ…
ピカッ、ピカッ
走ってきたアンヌを高く抱き上げる。
子ども達も駆け寄ってきた。
あぁ・・・!
音のない映像だけのカットで
やっと逢えた幸福感が
伝わりますねぇ。
波打ち際では
はしゃぐ犬とその飼い主。
そして、結ばれる2人。
だが…
アンヌはジャンの腕の中で
亡くなった夫との日々を思い出す。
夫の感触、ぬくもり。
雪の中を転げまわった遠い日。
自由人だった夫のそばで
過ごした日々が走馬灯のように蘇り
目の前のジャンに抱かれながらも
過去に引き戻される。
新しい恋と、昔の愛が
女性の心の中でせめぎ合い
ついにアンヌの動きが止まる。
戸惑うジャン。
気まずい空気を払拭できないまま
アンヌは電車で
ジャンは車で別々に帰途へ。
「なぜだ?
進展を急ぎすぎたのか?
どうすればよかったんだ?
女心は分らない」
私は、男の人の
「女はわからん」という言葉が
猛烈に好きなんですよ。
厄介な女心を持て余しながらも
気になる。
わからなくたって、
面倒くさくたって、
愛は愛。
雨の中を運転するジャン。
幸せを取り逃がしてしまった、、
いや、まだ諦めたくない。
彼の顔を覆っていた霧が晴れ、
直感に従って走りだす。
一方、
列車の窓の外を眺めるアンヌ。
今、思い浮かぶのは
夫ではなくジャンの顔。
後悔が胸に広がっていく。
いつしか雨は雪へと変わり
列車を降りた彼女がふと立ち止まる。
みつめる先には…
終わりだと
思った次の瞬間、
始まりになる。
だから男と女は面白い。




































