エレンが幼い息子

部屋の掃除をしていると

夫が声をかける。

「おい、薬を飲んでおけよ。

イカレ女だと思われたら

下宿の借り手がつかないぞ」

ある日、離れに借り手がついた。

「家賃を3ヶ月前払いしてくれたわ」

夫は半信半疑でこたえる。

「そんな気前のいいヤツいるか?

どうせ実家の金だろ?

ちゃんと薬飲んどけよ

 

 

 

下宿人

デヴィッド・オンダーチェ監督・脚本

2009年

アルフレッド・モリナ

ホープ・デイヴィス

サイモン・ベイカー

今年は地上波やBSで放送されにくい

心理スリラー、クセのある映画を

中心に観ていますおばけ

 

ゲオの棚からレンタル終了になる前

借りておきたくてちょっと焦り気味爆  笑

 

今回は

ヒッチコックの「下宿人」を

80年後にオンダーチェ監督が

新解釈リメイクした

スリラー映画ですよ。

 

※レビューを2つに分けます。

 

ロスで娼婦連続殺人事件が勃発。

快楽殺人鬼は下宿人?

それとも刑事?相棒?検死医?

ひょっとして大家?大家の妻?

登場人物が怪しくみえる

ほのめかし

残酷描写をみせずに

想像させる手法

ヒッチコックスタイル!

たとえば、黒いコートの男が

ハイヒールのあとをつける。

女性の脚が宙に浮き、

バタバタと揺れ、

靴先がカタンカタンと動き、

やがて静かになる。

こうした古典的手法が好きラブ

 

  オマージュあれこれ

雨の中の訪問者、

揺り椅子、分析医の解説など

「サイコ」を髣髴とさせます。

精神病院の壁が近づくカットは

「めまい」を踏襲。

極めつきは「恐喝(ゆすり)」の

食卓シーンを再現していて

テンション爆上がりですラブ

警備員の夫は明け方帰宅。

おそい朝食を食べ始めると

TVで連続殺人のニュースが流れる。

女性リポーターの口元がアップに。

「ナイフ…」

妻エレンの脳内でこだまする。

「ナイフ、ナイフ、ナイフ…」

夫が握るナイフに釘付け。

オレンジジュースを飲むエレン。

橙色が減っていき、

グラスの底に夫の手元がみえてくる。

しびれるカットやんラブ飛び出すハート

ナイフの動きから目が離せない。

彼女の心の中を映像でみせます。

こういう技巧が映画らしくて

良いんですよねグッ

 

  

色彩へのこだわりが感じられます。

とくに

オープニングで赤い血管が地図に変わり

赤いインクの印。

冒頭から嫌~な予感がします。

下宿人が住む離れの部屋で

戸棚をあけた拍子に流れだす血。

赤く染まった両手に凍りつく場面は

「マーニー」みたい。

建物内にが多く使われ、

扉、ランチョンマット、食器など

美術監督のこだわりが感じられます。

 

 

  女性が変身する

夫ジョーはなにかと用事をつくり

留守がち。

エレンはそんな夫に不満。

無造作に髪を束ねて

所帯やつれしている彼女だけど

突然、下宿希望の男がやってきた。

外は晴れて明るいのに土砂降り。

彼の背後には🌈

ハンサムでセクシーな作家さん。

ときめきスイッチが入る。

髪をおろし、

女学生のようにヘアピンをとめ、

化粧を変え女性らしくなる。

下宿人が気になり、落ち着かない。


ボディラインがでる服装に変わり

ミニスカートを履く。

次第に見間違うほど綺麗に。

お茶や朝食を離れに運ぶのが

楽しみでたまらない。

時計の秒針をみつめ、

5,4,3,2,1,GO!

息子の存在が薄くなっていく。

「何か必要なものはある?

着替えの服が足りなければ

夫のシャツを貸してあげる」


ある日、男は火かき棒を手に

服を燃やしていた。

「濡れた服を乾かそうとして

燃えうつった」と言う。

さらに

「借りているご主人のブーツ。

庭を歩いて底が汚れてしまった」と洗っていた。

朝刊にデカデカと掲載された写真には

娼婦殺害現場で28㎝のゴム底の跡が!

実物大の写真に

ブーツを重ねる

一致した。。

 

エレンは遠い目になる。

 

彼、ひょっとして⁈

 

②物語編へつづく