しい南軍に降伏します

女性たちの捕虜になるのも悪くない。

南北戦争で負傷した北軍兵ジョンは

南部の寄宿女学校に匿われハーレム気分。

彼女らの罪悪感同情心恋心

つけこみ、敵地から脱出しようと試みる。

オールドミスの園長

心にもないお世辞を言い、

純情な教師甘い言葉を囁き、

ティーンエイジャーと戯れる。

しかし女心を裏切った代償は大きかった。

この女たらし!!

 

 

白い肌の異常な夜

ドン・シーゲル監督

ラロ・シフリン音楽

1971年

クリント・イーストウッド

エリザベス・ハートマン

ジョー・アン・ハリス

ダーリン・カー

ジェラルディン・ペイジ

メエ・マーサー

パメリン・ファーディン

味方を欺き、敵を匿うスリル!

学園内の均衡が崩れるスリル!

男女の騙し合いのスリル!

女を舐めたらいかんぜよ映画

「夏の嵐」「女相続人」の集団版

幼女がキノコ狩りをする序盤

ラストシーンの伏線になってます。

赤ずきんと狼を連想させる脚本がいい感じ🎵


 

 仰々しいタイトルなので

官能っぽい題名だから及び腰に笑

でも実際は、濡れ場がほとんどなく

ねっとりからみつく女性の視線が艶っぽい。

原題=THE BEGUILED

欺く(あざむく)、騙す、惑わす

 

男性も女性も、

残酷なことをするとき、

もっともらしい言い訳で正当化します。

クリント・イーストウッド演じる

ペテン師だけでなく、

奴隷解放を掲げる北軍兵

奴隷制度を肯定する南軍兵

女性を性の奴隷にしたいという

欲望敵も味方も大差ないという

エピソードが入っていて興味深いです。

いつ学園娼館に変えられても

おかしくない常に危険がつきまとう。

女性たちは

女子校の看板をおろし

男性の獲物にされないように自警します。

 

 

  感想

「羽が治るまで自由にしないわ」

羽を怪我したカラス

脚を怪我したジョン

幼いエミーがキノコ採りに行った森で

負傷したジョン・マクバニー伍長を発見。

寄宿学校では敵兵を見つけたら

門に青い布を結ぶルール

しかし園長は結ぼうとしない。

早熟な生徒キャロルが

ジョンと若先生の密会に嫉妬し

布を結んでしまう。

すると巡回中の南軍がやってきて

お前は何者だ?

捕虜として引き渡すことになるのか?

ところが

園長とジョンの連携プレーで

うまく追及の手を逃れることに成功。

そしてジョンは、

相手に合わせた口説き文句

彼女たちに取り入っていく。

12歳の子には

「ペットの亀の方が大事かい?僕より?」

黒人メイドには

「北軍は奴隷解放のために闘ってる。

感謝してもらいたいものだ。

豊かな土地を戦いで荒らすのは心が痛いよ」

純情な教師エドウィナには

「君は眠れる美女みたいだ。

王子のキスをじっと待っている。

たとえ僕が収容所に渡されても

君の幸せを祈っているよ」

手負いのハンサムな男に

色めき立つ女性たち。

かわるがわる世話を焼く。

ジョンは難攻不落の砦

オールドミスの園長マーサに迫る。

園長と家政婦は男性への不信感が強い

以前、この学園には

園長の兄であり愛人でもある

マイルズが住んでおり

享楽的な生活をしていたが、

突然行方不明に。

彼がどこへ行ったのか?謎のまま。

はっきりとした説明がないけれど

彼女たちの断片的な回想によって

薄っすらと匂わせます。

園長はジョンに兄の服を着せ、情事を思い出す。

淫らな妄想が膨らんでいく。

性的欲求だけでなく、

農場経営に男手がほしい。

そんな園長の思惑につけ込み、

ジョンは心を攻め落とす。

「貴女は南軍から何度も守ってくれた。

勇気のある美しい女性だ。

味方を裏切る行為は

僕だって同じ。

だって僕が負傷したのは

南軍の敵兵を救おうと

仏心をだしたからなんだ!」

 

嘘八百にだまされ

監禁部屋の鍵を渡す園長。

しかし、

早熟な生徒キャロルの誘惑にのった

代償は大きかった。。。

ジョンは痛い目にあってもなお、

女性たちを牛耳ろうと

本性を現し、居直り、脅す。

さらに命の恩人でもある

エミーの善意までも踏みにじる。

「ごめんよ。酒に酔っていたから」

「ええ、そうでしょうね。判っているわ」

赤ずきんは冷ややかに答え

を騙し打ちする覚悟をきめる。

純真無垢だった羊が、

一匹の狼によって残酷さに目覚め・・・

最後は全員で一致団結。

 

”さぁ、エミー。

森へ行ってらっしゃい。

夕食は彼の好物のキノコ料理を

ふるまうことにしましょう”