突然、ハリーの部屋に現れた

屋敷しもべのドビー。

です!魔法学校に戻ってはいけない」

どんな罠か言えないし、

主謀者の名も明かせない。

でも、ハリーを危険から守るため

足止めしなくてはならない。

折しもダーズリー家は来客中。

ドビーは大きなケーキを見てニヤリ。

ケーキはゆっくり宙に浮かび

音もなく動き始めた。

慌てるハリーがそぉーっと腕を伸ばすが、

婦人客の頭上でぐしゃり。

なだれ落ちるクリーム。

ダーズリー氏の鬼の形相を確認した

妖精はパチンと指を鳴らし煙のように消えた。

 

 

ハリー・ポッターと秘密の部屋

クリス・コロンバス監督

2002年

ダニエル・ラドクリフ

ルパート・グリント

エマ・ワトソン

ケネス・ブラナー

リチャード・ハリス

マギー・スミス

アラン・リックマン

ロビー・コルトレーン

地上波録画を久しぶりに鑑賞。

 

シリーズ屈指の

豊富な魔法の数々

ハリー、ロン、ハーマイオニーが

次々と災難に見舞われる

ジェットコースター式演出が目白押し!

子どもながらに激しいアクション満載ウインク

「秘密の部屋」のゲスト教師

防衛術のギルデロイ・ロックハート先生。

イカサマキャラが面白いので

彼について書きたいところだけど

今回は大好きなドビーをPICK UP虫めがね

 

 

  おとぎ話らしさ

善い行い悪い行い

自分に返る描写が多い1本。

 

ハリーの親友ロンがマルフォイに向けた

”なめくじ食らえ!”の呪いが自分にもどる。

青い顔で、げぇ~げぇ~と

吐き続ける姿がなんとも痛々しい。

ハーマイオニーは

事件をさぐろうとポリジュース薬で

寮生に変身するが手違いで猫に。

いかさま師のロックハート先生は

お得意の忘却呪文が自分へはね返る。

怪物をけしかけたトム・リドルは

怪物の牙によって倒され

マグル撲滅計画を進める者の手に

仕掛けた罠(日記)がもどってくる。

そして、

ドビーはハリーを救おうとしたことで

自分自身が救われることになる。

行いが自分に返るところが

お伽話らしくて、ほっこりしました♪

 

 

  感想

「ハリーポッターの為なのです」

 

助けようとすればするほど

相手に迷惑をかける

皮肉な設定が面白いドビー。

「アラジン」ランプの魔人と同じく

ご主人様に仕え、自由を渇望する。

 

でも、ドビーが従うのは、

家ではなく正義です。

 

危険を冒してハリーに近づきます。

 

仕えている一家を裏切り、

密告がバレれば

どんな酷い目に遭うかわからない。

 

それでも自分ができる範囲で動く。

 

そんな屋敷しもべに

ハリーは対等に接する。

 

偏見のない優しさ

ドビーは涙を流す。

 

ヴォルデモートが実権を握っていた頃、

自分たちは今より酷い目にあっていた。

 

もうあの時代にもどりたくない。

 

それにはハリーが必要だ。

彼を危険から遠ざけなくちゃ。

 

友達の手紙を隠すことで

学校を忘れさせようとする。

駅の入口を閉じて

学校行きの汽車に乗せまいとする。

空飛ぶ車をコントロール不能にしたり

きわめつけは、クイディッチの試合。

鉄球ブラッジャーに襲わせ、

ハリーは骨折してしまう。

守ってんだか、襲ってるんだか、

もうメチャクチャです(笑)

ありがた迷惑もいいところ笑

そんなお騒がせドビーは

ハリーを窮地に陥らせるたびに

「ドビーは悪い子!」

と、自分で自分をお仕置きします。

頭を殴り、顔面を殴り

両手をアイロンで焼く。

自罰しながらも

ハリーへの警告をやめない。

しかし、

ハリーはドビーの妨害にあっても

ひるむことなく

人種差別撤廃にむけて進んでいく。

屋敷しもべ、人間(マグル)を害虫と見なす

優生学信者の陰謀を阻止するため

秘密の部屋に棲む怪物退治に

乗り出します。

私が好きなのは、終盤のシーン。

ハリーから「日記を開けて」と促され

ページを開くドビー。

彼の表情がみるみる明るくなっていく。

 

本に挟んであったのは

 

ハリーとの出逢いの場面で、

一度手にしたことのある靴下。

 

ご主人さまから

身につける物をもらうと自由になれる

屋敷しもべの掟。

「ドビーは自由!」

ドビーの善意が報われる

このシーンが本当に良いですねぇ。

友情の証を握りしめ、

晴れて奴隷解放された彼は

正々堂々とハリーを守る。

もう罪悪感を感じなくてもいいんだ。

自信に満ち、本来の力を発揮する。

弱い立場の者が

傲慢な者をギャフンといわせる

この爽快感!

罠をしかけた謀略者が

捨て台詞を吐きながら退場する姿に

胸がスカッとします。

 

ということで、

今回はドビーにまつわる感想でした。