エレベーターで失神した男を

ホテルの客室係が介抱する。

「貴方はばかり飲むのね。

どこから来たの?

ここの水は病気にならないように

いろんな薬品を混ぜてるわ。

だから私はお酒にしてるの(笑)

ここは不健康な場所だもん」

男はつぶやく。

「だけどそれに慣れるしかない

彼の正体は宇宙人。

故郷に妻子を残しを求めてやってきた。

この星のエネルギーをもって帰りたい。

家族に逢える日まで僕は地球で生きていく。

 

地球に落ちて来た男

ニコラス・ローグ監督

1976年

デヴィッド・ボウイ

キャンディ・クラーク

リップ・トーン

バック・ヘンリー

バーニー・ケイシー

 

近所のゲオでレンタル終了になる作品が増え、

借りようと思っていたDVDがどんどん

棚から消えはじめ、焦りまくり笑い泣きタラー

 

見たい作品は今のうちに観ておかなくっちゃ。

…ということで、

昨年開催された映画ポスター展で

気になっていたSF映画を借りました。

 

 

ETのデヴィッド・ボウイ版だよ」

たしかに娘の言うとおり

家へ帰りたい一念

宇宙開発事業へ乗り出す宇宙人の話。

ニコラス・ローグ監督が

写真芸術家だってことを

再認識できるアートフィルムです。

 

デヴィッド・ボウイの美貌が予想を上回る

圧倒的な美存在感!

宇宙人にしかみえない

唯一無二の役どころ。

モダンアートと斬新なファッションで

まるで「2001年宇宙の旅」のように

自由な解釈を楽しめる1本です。

感動を忘れないうちに、

レビューを映像編とドラマ編に分けますね。

 

 

  東洋・日本の美

弁慶×牛若丸の対決と

大学教授×女学生の戯れが

交互にクロスカットする面白さ!!!

武者の勝負性の絶頂

シンクロする演出が斬新!

度肝を抜かれました爆  笑

若い女性に刺激を求め、を愛す教授と

家族自然を愛する宇宙人。

対照的な2人ですがどちらも単身赴任中の身。

宇宙人が建てた家は東洋的な室内装飾、

門までのアプローチは厳島神社っぽい。

鳥居を配置し

月のような大きな照明や和室

和服に身を包む宇宙人トミーと

おかっぱのウィッグをつけたメリー・ルー。

後半でてくる建物の内装も個性的。

多国籍の部屋が続き、

森を演出する部屋を抜けて

中世と近代が合体した部屋にたどりつきます。

 

 

  瞳の映画

私は目の映画が好きですが、

今作はオッドアイ(左右の色が異なる)に

惹かれました。

 

い瞳、黄色い瞳。

半分は青い水の星地球を見ており

半分は黄色い砂漠の星故郷を見ている。

人間の皮の下は

両目とも黄色い眼です。

目は心の窓というけれど、

地球をみていながら

こころは故郷を見続けている主人公。

眼にこめられた彼の心。

こういう演出が大好きですラブ

 

  近代アート×クラシック

膨大なTV放送が流れます。

 

エルヴィス・プレスリーのフィルム、

人気アニメ、暴力映画、海賊映画、西部劇…

旧作が映し出されると血沸き肉踊る(笑)

私の好きな作品が3つもエントリーラブ飛び出すハート

 

「昼下がりの情事」

「第三の男」

「誰が為に鐘は鳴る」

 

3作品に共通するのは、

隠していた自分の正体(過去)

明らかになっても愛が消えないところ。

「第三の男」

アリダ・ヴァリは

オーソン・ウェルズの行いを

知っても愛は変わらない。

宇宙人の本当の姿をみた同棲相手も

衝撃をうけるものの

愛情は変わらない。

孤独な彼のそばにいてあげたいと思う。

ノスタルジックな風景、エンタメ映像、

有名音楽が詰め込まれているため

美術展をみている気分で眼福でしたラブ飛び出すハート

 

ドラマ編につづきます。