人間は脳の10%しか使っていない。
もし残りの90%が使えたら何ができる?
女子大生ルーシーはマフィアに捕まり
腹部に麻薬を埋め込まれ運び屋を強要される。
ところが!
チンピラに腹部を蹴られ袋が破裂!
みるみるうちに青い粉が体内を駆けめぐる。
痙攣をおこし、のたうち回り、瞳が青く輝く。
ただの麻薬ではなかったのだ。
脳の覚醒が止まらない。
脳の使用率が20%、30%、40%…
知識が増えるほど人間性が失われていく。
彼女は得た能力を何に使うのか?
ルーシー
リュック・ベッソン監督
2014年
スカーレット・ヨハンソン
モーガン・フリーマン
チェ・ミンシク
アムール・ワケド
傑作SFとして挙げられる1本。
チーターが獲物を狩る映像と、
マフィアがヒロインを拉致するカットが
交互に映るCOOLな冒頭ですよ~
X-MENのような特殊能力のあるヒロインが
猿の惑星、ET、2001年宇宙の旅を体験する
SFアクション映画です。
シンプルなのに深い!
なにこれ面白いやん。
監督、誰?
レオンのリュックベッソン監督ですか
なるほどです
パトカーがクラッシュする
迫力のカーアクション!
念力、電子機器、頭脳を読み取る
サイキックアクション!
恐竜時代、地球の成り立ちまで読み取る
スペースアクション!
マフィアとの攻防、脳科学の研究という、
肉体と頭脳の融合がユニークです。
感想
脳を100%使うとどうなる?
妊婦が生み出すエネルギーCPH4は
胎児にとって原子爆弾並みのエネルギー源。
韓国マフィアはCPH4を人工的に製造し、
覚せい剤として売りさばく。
「オールドボーイ」のチェミンシクが
貫録の悪役ぶりです。
バイオレンスの芳醇な香りが漂ってきます。
女子大生ルーシーは闇取引に巻き込まれ
CPH4の影響でターミネーター化してしまう。
「私に残された時間はあとわずか。
24時間以内に他の運び屋から
危険な薬物を回収して
体内に取り込み、
得た知識を人類に残す」
20%で自分の肉体を意のままに操る。
40%で他人を操る。
電磁波を操り、銃の扱い、車の運転が
あっという間にできるようになる。
一時間で中国語をマスターし
他人の記憶をスキャンする。
超人になっていく過程が面白い!
スカッとさせてくれますよ\(^o^)/
でも私が好きなポイントは
アクションじゃないんですよね
能力が高まれば高まるほど
人間の感情を失っていく。
その描写にぐっときます
スカーレットヨハンソンの演技力が
感情の喪失を見事に表現してるなぁ。
やはりこの女優さん、好きだわ
クスリを摂取するまえは
恐怖でオロオロしてたのに
体内にクスリがまわると
不安も恐怖心も消え、
効率的で無駄のない思考と
自信にみちた行動になります。
他人の痛みに共感する感情がなくなり
見栄、権力欲、金銭欲など欲もなくなる。
まるでAIロボットのよう。
家族に愛を伝えるんです。
な、な、なんと!
手術室で麻酔なしで開腹手術をしながら
故郷の母へ別れの電話をかけます。
愛と感謝を伝えながら
涙がこぼれ、胸が張り裂けそうに。
つづいてルームメイトにもメッセージを伝える。
ハグで友人の体内をスキャニングし病巣に気づく。
「肝臓機能が落ちているわ。
生活を見直して治療すれば必ず治るから」
中国語で処方箋を作り、手渡します。
麻薬回収にとりかかる。
警部は彼女の特殊能力を目撃し、
ビックリ仰天。
大勢の刺客を一瞬で眠らせ、
銃の弾を触れずにぬきとる能力
があるなんて!!
「これだけ強かったら、
君ひとりで大丈夫なんじゃないの?
俺って必要?」
それに対して
ルーシーは少し考えるんだけど
この微妙な間…おかしい(≧∇≦)
「思い出に」と答えキスします。
愛とか恋というほどではないけれど
女性らしさが1ミリ残っているんです。
ただ私のそばにいてほしい。
ボディガードにはならないけど
自分が存在した生き証人になってほしい。
壮大な進化の歴史が繰り広げられます。
「生命の唯一の目的は
次世代へ伝え残すこと」
刻々と進化する物語
どんどん覚醒して哲学映画へと進化する、
まさにCPH4が作用したような構成です。
めっけもんシネマでした