”社会に絶望しました。
クリスマスイブに市庁舎から
飛び降り自殺します。
ジョン・ドーより
新聞記者アンが解雇宣言された腹いせに
軽い気持ちで記事を書いた。
このガセ記事が大当たり。
刺激的な記事が読者の人気をさらう。
政治の犠牲者ジョン・ドーを救え!!
世の中に影響を与えていく。
はたして真実を知った群衆の反応は?
 
群衆
フランク・キャプラ監督
1941年
ゲーリー・クーパー
バーバラ・スタンウィック

 

クリスマス映画で有名な「素晴らしき哉、人生!」

同監督の社会派のクリスマス作品です。
日本で仮名をつけるとき
太郎・花子が使われます。
アメリカでは名無しの権兵衛
ジョン・ドゥ、ジェーン・ドゥと言います。
 
この物語は
物事を見きわめる目を持たなかった
ジョン・ドーが目が覚めるお話です。
 

 

  感想

あやつり人形として生きるのか、
本当の自分にもどるのか
 
新聞記者アンは自分が書いた偽記事を
本物にするため、架空の人物を
実在の人物として仕立てあげる。
イメージにぴったりの男を発掘!
世間知らずの元野球選手ジョンだ。
彼は善悪の判断が鈍く
あやつられやすいタイプで
ピノキオのような無邪気さがあります。
 
一方、彼の相棒は哲学を持ち、
耳の痛いことを忠告する。
お金や誘惑に惑わされるな、
道をはずれるな。
50ドルで人生をダメにするな。
まるでピノキオにでてくる
ジミニー・クリケット(コオロギ)のよう。
ジョンと相棒がハーモニカオカリナ
演奏するメロディは、なんとピノキオの楽曲ウインク
「お金を持つと
愛想笑いを浮かべた亡者たちが
よってくるぞ。
セールスマンがやってきて
だんだん部屋はモノにあふれ、
身体も心もる。
こんなところに長居してたら、
元にもどれなくなるぞ
相棒の予想通り
政治家が近づいてきて利用されてしまう。
人の幸せを盗む
クズの片棒をかつがされていたとは!
真実を知った群衆の恐ろしさ。
手の平を返したような仕打ち。
彼は、もみくちゃにされ、
物を投げつけられる。
人々が寄付で集めた豆の袋の重さを
思い知るのです。

ピノキオ
嘘で伸びきった鼻の重さ
倒れるのです。
そして、Xデーがやってくる。
 
の降る寒い寒いクリスマスイブです。
 
♪きよし~このよる~♪
 
少年少女が歌う調べ。
 
雪がしんしんと降り積る。
 
市庁舎の屋上に立つジョン。
 
正義とはなにか?
自らの命をひきかえに
ジョン・ドゥ運動を生き返らせたい
 
 
白い煙草のけむり。
 
12時の鐘の音が鳴り響き、
ジョンが手すりに手をかけたその時!
 
彼の背中に声をかける者がいた・・・
「クリスマスを思い出して。
人々が隣人に優しくなる。
365日クリスマスなら、
世界は変わる」
優しい世の中になるよう、草の根運動がしたい。
人生の再スタートをきる、聖夜の名作です。