神父が新居を祓い清めるため
いわくつき物件を訪れる。
静まり返った邸宅の2階へあがり、
窓ごしに犬と子供が遊ぶ姿を眺める。
微笑みながら声をかけようとするが
窓が固くて開かない。
祈りを唱えはじめると…窓ガラスに蠅が。
真冬なのに?!
猛烈な吐き気、額にはあぶら汗
あっという間に蠅、蠅、蠅。
神父の頬、額、顔じゅうにむらがる。
「でていけ!」ゾっとする悪霊の声と共に
ドアがすーっと開いた。

 

 
悪魔の棲む家
スチュアート・ローゼンバーグ監督
1979年
ジェームズ・ブローリン
マーゴット・キダー
ロッド・スタイガー
心霊演出の定石をつめこんだヒット作品
久しぶりに観賞。
音楽はラロ・シフリン。
アカデミー作曲賞ノミネート。
子守歌のような子供のコーラス
コントラバスの音色が不吉な予感を煽ります。
「サイコ」を思わせる旋律も要所要所に💓

 

歯が立たない宗教

心霊モノには神父がつきもの。

ロッド・スタイガー演じるデラニー神父が

一家を救おうと必死にあがく姿が魅力的星

映画に重厚感が生まれます。

印象に残ったシーン

妻キャシーをマーゴット・キダーが演じています。

ホラーやスリラーがお似合いの女優さんですねぇ。

十字架を握った妻は衝撃をうけ、

慌てて鏡をのぞきに寝室へダッシュ==@

自分の顔をなで困惑の表情に。

鏡に映る顔がどうみえたのか?

詳細な映像がなく想像力を搔き立てられます。

三人の子持ちだけど若作りの彼女。

少女趣味な女性の恐怖とは…

 

好きなシーン

が登場する演出が個性的で好き。

すぐ『蝿の王』を思い浮かべます。

自分本位で暴力的な、サタンをしのぐ魔王。

本屋さんに飾られた

『地獄の辞典』ベルゼブブ挿絵が意味深です。

子どもに危険を及ぼす悪霊のパワー、

そして黒犬ハリーの活躍ウインク

黒猫ちゃんも一瞬登場しますよ。

 

  父はつらいよ

翌年(1980年)公開された「シャイニング」

今作との共通点が多くて驚きましたラブ

 

シャイニングも事故物件ホテル

どちらの作品も、時間経過を

〇日目 〇曜日というテロップが出ます。

さらに父親としての重圧を描写。

夫はりつかれたように不機嫌になり

黙々と薪を割り続け、斧を研ぐ

「君とイチャついてる場合じゃない。

仕事しなきゃならんのだ

金銭的な焦りと父親としての重圧

再婚相手の3人の連れへの複雑な想い

「俺をパパと呼ばないこどもたち。

ラッツさんからジョージになっただけ」

 

無理して購入した家で起こる不可解な出来事が

神経をすり減らしていく。

 

妻は夫の顔色をうかがいオロオロ。

娘だけに見える友達

「ずっと遊びたい」と話す。

息子が怪我をする。

神父へ助けを求めても連絡がとれない

建物からが流れる。

夫がをふりあげ、扉を壊しはじめる。

シャイニングと共通点が多いけど結末は…?

 

 

  感想

お買い得物件ですよ。
掘り出し物、このチャンスを逃したくない夫婦。
「殺人があったとしても
家に感情があるわけじゃないから」
夢のマイホームに執着するジョージは
毎晩3:15に目覚めるようになる。
トイレが故障しても、
地下室の階段、窓で
子供が危険な目に遭っても
大金が紛失してもスルー。
蠅が部屋の窓にたかっていても、
霊能者の声をきいても、
家を手放したくない。
どんどん疲弊し
顔が土色に変わっていく。
悪霊は、末っ子エミーをからかう兄たちを
エミーの子守りを
そしてデラニー神父を排除しようとする。

教会の司祭たちは逃げ腰

デラニー神父の訴えを却下します。

殺人者は大抵同じことを言うんだ。

声を聞いた~ってね(苦笑)

君が聞いたのは神経衰弱(ヒステリー)だ。

休暇をとりなさい」

 

ベトナム戦争の帰還兵だったボーレン神父は

仲間たちが戦争の後遺症で

妄想に苦しむ姿をみてきた。

「悪魔なんて想像が生み出した産物」

憐れみをこめて断言する。

 

デラニー神父が一家へ電話しようとすれば

手に火傷を負い、胸が苦しくなる。

車で知らせにいこうとすると、

ハンドルが動かなくなり事故を起こす。

邪悪な力から一家を救いたいが、

手も足もでない事態になり、

自分の無力さに絶望し、

心を閉ざしてしまう。

妻「もうウンザリ。家を出ましょう」
夫「高い金で買った家。出ていくものか!」
損切できない彼を説得するため、
過去の新聞を調べるキャシーが驚愕の顔になる。
 
「まぁ…そんな!」

 

彼女が見たものとは一体?

警察も教会も役に立たない超自然のパワー。

一家は呪いから脱出できるのか?

最後にひとこと。

安い物件は高くつく。