「きっと明日は乗れるわ」
人々はカサブランカから飛び立つ
プロペラ機を仰ぎみる。
第二次世界大戦中で
自由を求め幸運を待っている。
酒場の主人リックが待つのは
ビザでも通行証でもない。
昔、愛した女性との再会っていた。
彼の前にふいに現れた彼女。
しかしそのがみつめているのは別の男だった。
 

 

 
カサブランカ
マイケル・カーティス監督
1942年
ハンフリー・ボガート
イングリッド・バーグマン

「恋人たちの予感」を観ようとして

娘に言われました。
 
カサブランカからの
恋人たちの予感が最高よ💓
 
ビリークリスタルメグライアンの
カサブランカ論争が可愛いの。

2本続けて観たらどう?


 
彼女のアドバイスに従って
TV録画してある今作を鑑賞。
 
しぶりに粋な3人の男
しびれました(≧▽≦)
 
「ミルドレッド・ピアース」の
マイケル・カーティス監督作品。
 

 

感想 

 

「もし私が女なら
彼にれますよ」
ルノー警察署長が言う。
彼とは酒場の主人リックのこと。
向き酒場の主人
の顔弱者の味方
頭がキレる彼だが、情にもろい。
特に、愛がからむと弱い。
素知らぬ顔で人助をする。
警察署長さんもリックと同じ穴のムジナ
表向きは、ドイツ軍に傾いているとみせかけ
本心は困っている人を助けたい。
 
ながらリックと連携プレー
すました顔して共犯関係なんです。
署長さんが一目置いてる
リックの様子がいつもと違う。
原因は美しい女性イルザ。
2人の再会のシーンが素敵ですよねぇ。
リックは、恋の傷を忘れようと
ある曲を封印してきた。
 
しかし、その経緯を知らない彼女が
封印をといてしまう
 
「ねぇ、サム。
あの曲を弾いて。
ラ、ライラ、ライララ~♪」
 
♪時の過ぎゆくまま♪
キスはただのキス
吐息はただの吐息
それはいつも変わらない
時が移り変わっても
 
リックの耳に入ってきた思い出のメロディ。
 
彼は演奏をとめようと急ぎ足でやってくる。
 
そして時を越えて再びめぐりあう2人。

 
「たくさん酒場があるのに、
なぜよりにもよって
俺の店へ来たんだ…
リックの心が乱れる。
イルザは、夫である革命家ラズロを救いたい。
当局に拘束される前に国外逃亡しなくては。
昔のよしみでリックにすがる。
しかし、で脅しても、
世界平和を訴えても
首を縦にふらない。
 
「君が俺になにをしたか
に手をあててみろ」
積年の辛さをぶちまける。
 
黙って姿を消した君が残した手紙。
のなかで、別れの言葉を読む俺の気持ち。
のように文字がどんどん流れていく。
 
書いたイルザの辛い気持ちと、
それを読む絶望的なリックの気持ちを
表現したワンカット。
 
この場面が映画的で、私はきです。
「女のことで仕返しするなんて
意気地なし!」
 
罵倒しても、リックの心に響かない。
 
ついにイルザは最後の手段に出る。
夫のために自分のを売る
という覚悟をするのです。
過ぎ去った愛を引っぱり出してまでも
夫を救いたい。
「リック、やっぱりあなたについていく。」
 

彼女の夫ラズロは英雄として尊敬されている。

酒場に響き渡るドイツの歌を、
鶴の一声でフランスの歌に変えてしまう男。
彼は、2人の関係を知っても責めない。
野暮なことは言わない男です。
「君を男と見込んで、彼女を頼む」
大きな愛でイルザを包んでいた。
夫婦が互いに
相手を救おうとする姿を見て
リックの腹はきまる。
 
今の自分ができる唯一の愛の証
身を引くこと。
 
ギリギリまで本心を隠して
2人を飛行場へ。
 
これまで何度も乾杯を重ねたリック。
 
恋の喜びで囁いた君の瞳に乾杯。
別れの日になるとは知らず
グラスを傾けた君の瞳に乾杯。
をむけられ
嘘の愛に騙されたフリをした君の瞳に乾杯。

そして、夜霧で別れを告げるリック。
 
イルザの瞳がキラキラ輝きはじめ、
リックへの感謝と、申し訳なさ、
せつない想いが揺れている。
 
これが最後だよ。
君の瞳に乾杯。

カサブランカの上空を、プロペラ機が飛び立つ。
「やっぱり君はセンチメンタリストだな」
満足げにつぶやくルノー署長。
リックは新しい友と肩を並べ歩きだす。
 
男の美学の決定版!
アカデミー賞作品です(*^^*)