FBIが囚人に教えを乞う。
博士は彼女を品定めする。
私の弟子にふさわしいかどうか。
賢いだけでは不合格。美人でも不合格。
礼節も必要だがそれだけでは不十分。
彼が求める資質とは?
今作は何度観ても素晴らしい❤
「ホラー映画にアカデミー賞は獲れない」
と長い間言われ続けた歴史を覆す
アカデミー賞作品。
あっと驚く展開の連続、
ミスリードに目がテンになり、
手に汗握るクライマックス!
哲学とサスペンスがミルフィーユみたいに
感想
羊たちの悲鳴がやんだら
教えてくれ
女性を殺害して皮を剥ぐという
連続猟奇殺人事件が発生。
FBIは解決の糸口を掴むべく、
面白いですよねぇ。
人肉嗜好という危険人物レクター博士は
ソーシャルディスタンスをとっているが
クラリスに興味を持ちはじめる。
彼女の青い瞳が
何を求めているのか?
私が一番好きな場面は
苛立ち、柵の外でウロウロする。
博士は動物園の動物を眺めるように
彼女の様子をじっと静かに観察する。
子供の頃に受けた
自分を加害者のように思い、
自責の念から逃れられない。
本気で罪悪感から自由になりたいのなら、
今、捕らわれている羊を救ってみろ。
誘拐された女の子を救い出し、師匠が弟子を導いていく。
殺人なんて、それは二次的なこと。
根本じゃない。
表面だけ見るのはやめろ。
もっと物事の本質に目をむけろ。
恐ろしく残酷な異常者でありながら、
実は義理堅く、
信頼や尊敬を求める優秀な博士。
ジキルとハイドを地でいくような人物。
2人は正義・法・恐怖をこえ
不思議な信頼関係を築く。
博士に許されたのは、
彼女の人差し指をそーっとなでるわずか1秒間。
一瞬だけでも触れてみたいという欲望が
テーブルに置かれた博士が描いたスケッチ。
羊を抱くマドンナの顔はクラリス。
彼女の願いを描き終えた博士は
子羊の肉を夕食に注文する。
「羊の肉だとよ。
まったく、良いご身分だぜ」
警官たちは気づいていない。
博士がゆっくりと口から細長い部品を出し、
怪物へ変身したことを。
猟奇殺人犯へ近づいていく。
カラフルな糸巻きに、黒い蛾がとまった!
そして殺人鬼の手が彼女にのびる。
彼らは自由を掴むことができるのか。