「死んだら天国で神様が守ってくれる」
じじは言う。
だけど、スーパーマンだって
インディージョーンズだって作り物だよ?
神様も人間の作り話だったら?
もし、いなかったら
誰がじじを守ってくれるの?
ボクは神様を探し出すことにきめた。
 
「翼のない天使」
M・ナイト・シャマラン監督1998年
ジョセフ・クロス
ロージー・オドネル
シュリア・スタイルズ
 
「シックスセンス」のシャマラン監督初作品。
死、悲しみ、苦しみをどう捉えるのか、
人はいかにしてその事に向き合っていくのか、
死生観今作でも扱っています。
主人公の何気ない日常。
成長していく姿がとてもらしい。
透き通るような純粋な瞳
世の中を見つめる少年、
周囲の人々が見守る姿がかく
心癒されます(*^^*)

 

 

  感想

皆、人生で何かをしている。

 
少年の探し物は、神様。
神様に逢って聞きたいんだ。
天国のおじいちゃんは元気
って。
 
教会の礼拝で祖父と孫が並んで座っている。
神父さんが告げる。
病気の人から順番に
聖体(パン)を授けます」
 
少年は、行列の中に知人の姿を発見。
「あの人、病気だったんだね?じいじ。」
 
しかし、
隣にいるはずのおじいちゃんがいない
おじいちゃんは、いつの間にか列にんでいた。
少年の瞳が驚きで見開かれる。
もどってきたおじいちゃんは、震える手十字架を握りしめていた。
言い知れぬ不安で胸がつまる。話しかけることができない。
 
亡くなったおじいちゃんは天国でどうしているのか?
特別任務として、機卿に急接近!
神様と話す方法を教えてくれるかもしれない。
ローマ法王なら知っているかも。
カトリック教、ユダヤ教、
イスラム教、座禅
どこの神様が返事をしてくれるんだろう。
天国の存在を確かめたいし、
奇跡が起こるって信じたい。

少年の様子を心配して、
忙しいはずの両親は
急に彼とすごす時間を増やしていく。
 
「寂しいのはわかるけど、
そろそろ前に進まなくちゃ」
と、お母さん。
 

学校のシスターは、少年と面談
「話すと少しは気持ちが落ち着くでしょう?」
神父さんは元気のない少年を
さりげなく励ます。
 
「讃美歌を高らかに歌ってみましょう。
きっと天に届きますよ
 
ウィンクする神父さん、優しい。
彼の悲しみに寄り添い、
さりげなく見守りつづける人々。
彼に、奇跡は起こるのか。

この映画を見ながら思ったこと。
奇跡って私たちが気づかない間に
起こり続けているんだなぁ。
 
おおげさな出来事じゃなくても
日々何かが変わっていく。
小さな一つ一つが、奇跡なんだよ
と言われているようです。
 
今まで宝物の山だと思っていた玩具が、
ただのプラスチックに見える。
今まで変なヤツ、勇敢なヤツ、ただのデブ
と決めつけていた同級生が違って見える。
今まで女子なんか興味がないと思っていたけど、
素敵にみえてきた。

 
今までボクのおじいちゃんは
死なないと思っていた。

今までの僕は眠っていたんだと思う。
「僕は目が覚めたんだ」
 
原題はWIDE AWAKE