高価な贈り物はいらないわ。
白いカーネーションを1輪だけ。
彼のスーツ襟に挿した花と一緒に
自宅へもどるアリアーヌ。
貴方の総てを知ってるけど、
私のことは教えてあげない。
私の名前も、素性も、
貴方が初恋の人だということも。
「麗しのサブリナ」と「昼下りの情事」の
父娘のやりとりが大好きです♥
お前にダイヤモンドを降らせてやるんだがなぁ。
探偵だから、
つきあう相手を調べることしかできない」
愛娘を幸せにしてくれる
誠実な男かどうか?
傷つけないでやってくれ…。
父の切実な願い。
見守ることしかできなくて
ヤキモキする親心にジーン![泣](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/665.png)
![泣](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/665.png)
あらすじ
世界中の女性とアバンチュールを楽しむ大富豪。
あとくされのない関係が理想的。
お気軽に情事を楽しむ男の前に
謎めいた女性が現れて…。
感想
魅惑のワルツが止まらない。
止められない。
楽団の生演奏。
「特にバイオリンが女心をぐっと掴むんだ」
チャールダッシュ(ハンガリー舞曲)の
リズミカルなテンポから
22時前には女心をとろけさせる
魅惑のワルツが流れ出す。
ワルツが終わる合図で
楽団はホテルの部屋を後にする。
ドアノブには
「入室おことわり」の札をかけて![笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/664.png)
![笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/664.png)
この4人組楽士は、セリフがありません。
でも彼らの存在が最高にほっこり。
音楽院の学生アリアーヌ。
恋多き女性になりきって
探偵業のお父さんの資料室から、
彼に関する情報をゲットし、
依頼人の毛皮を拝借。
「アンクレットは挑発的な
アクセサリーになる」
という父の言葉をうけて、
「プラチナのアンクレットよ。
彼氏からの贈り物なの。
たくさんの男性のうちアナタは20番目」
プレイボーイの嫉妬心に火がついた!
思わずチェーンを引きちぎる。
徐々に彼女のペースに
振り回されていきますよ(^_-)
面白くなるのは
フラナガン氏がやけ酒をあおるシーンあたりから。
彼の心が彼女へぐ~っと傾いていくんです。
アリアーヌが録音した男性遍歴を
何度も再生しては、空き瓶がふえていく。
テーブルにのった4つのグラスにシャンパンを注ぐ。
そのテーブルを楽士たちの前にすべらせる。
楽士たちは喜んでお酒をよばれながら、乾杯!
蒸気でじっとり濡れた背広に身を包み、
ミストの中にもかかわらず演奏を続けます。
フラナガン氏のモヤモヤした表情と、
大汗かきながら奏でる4人組が
なんとも可笑しい![爆 笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
![爆 笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
「おや?音が変だぞ」
バイオリンから水をじゃ~~っと流して
再び演奏を続けます。
そしてこの映画の一番の見所といえば、
やっぱり
汽車を見送るラストシーン☆彡
動き出した汽車に
小走りで並走するアリアーヌ。
白いカーネーションを握ったまま、
「わたしは大丈夫。
寂しくなんかないわ」
恋の予定を並べたてるいじらしさ。
フラナガン氏の気持ちが
大きく揺れていく。
気ままな独身貴族か、愛か。
列車が進んでいく、彼女の必死な顔。
ついに、その時がくる。
白いカーネーションの花は、
彼女と一緒に彼の腕の中へ。
4人の楽士が駅のホームで見送ります。
最後の魅惑のワルツを奏でながら。
もう、女性をくどく音楽は必要ありません。
プレイボーイ、卒業おめでとう。