「独身にさよならしよう」
女友達に見送られ、
アイリスは英国行きの列車に乗る。
「やりたいことは全てやったわ。
賭け事もダーツも珍しい料理も食べた。
体験していないのは、結婚だけ
しかし、彼女は
今までやったことない経験
味わうことになる。
探偵、格闘、そして・・・
 

 

 
バルカン超特急
アルフレッド・ヒッチコック監督
1938年
マーガレット・ロックウッド
マイケル・レッドグレーヴ
メイ・ウィッティ

(画像お借りしました)

 
 
動く密室、列車の中で人が消える。
手品のように。
老嬢はどこへいったのか?
事件の真相にづくと共に、
若い男女の距離もづくのが見所です。
 
 

 

  あらすじ

列車の中で一人の老婦人が消えた。

乗務員も乗客も全員が
「そんな客は見なかった」と答える。
目撃者アイリスは必死に訴える。
「フロイさんは幻じゃないわ。
列車を停めて!」
ブレーキレバーを思いきり引いた。
 
 

 

  感想

なぜ人は嘘をつくの?

 
やっかいなことに
関わりたくない人
見てみぬふり。
 
不倫旅行のカップルは
弁護士の地位が心配。
スキャンダルな噂が広がったら困るから
「みていないよ」

 
クリケット試合で頭がいっぱいの2人組は
列車の遅れが気がかり。
試合観戦に間に合わないと困るから
「知らないね」
誰に何が起ころうが、
他人事だからどうでもいい
 
でも、たった一人、
彼女を信じようとする男が。
気の強いアイリスに魅かれるギルバート。
彼女にかかわりたい。
だから、他人事じゃないんですね。
 
とはいえ、証拠がないと確信がもてない。
 
消えた老嬢の痕跡をみつけたい。
彼女のためにも自分のためにも。
 
なんといっても、後の映画によく使われる
ガラス窓に書いた文字
こういうシーンに心ときめきます(*'ω'*)
 

食堂車で自己紹介をしようとする老婦人。
汽笛で声がかき消され、
やむなく窓に指で名前を書いていた。

FROY(フロイ)
 
婦人が確かに存在していた証拠。
 
しかし、アイリスがみつけた瞬間、
蒸気で消えてしまう。
 
ギルバートは、せっかくの証拠を見逃す。
 
やきもきしますねぇ(;^ω^)
じれったいのがいいんですよねぇ。
 
次に彼の眼に飛び込んできたのは、
コックが窓からゴミを捨てる姿。
 
列車のペタリとはりついたゴミ。
 
あっ!
老嬢が使ったメキシコの紅茶の包み紙!」
 
次の瞬間、ハープティーの包みは
にあおられんでしまう。
 
またしても証拠は消える。
 
でも、今度は、この目でみたぞ。
 
やはり彼女は正しかったんだ。
 
2人は捜索に乗り出していく。

 
貨物車の狭い空間の格闘が、
なんともコミカルで楽しい♪♪
マジックのからくり箱、
シルクハットの中から兎たちがひょっこり。
子牛ハトが見守るなか、
老嬢のメガネを奪い合う男2人。
 
うっかり
ギルバートのお尻を蹴っ飛ばすアイリス(笑)
 
機関車がすれ違う最中、
列車の窓から窓へ移動するスリル!
 
ぐるぐる巻きにされた謎の患者、
 
ハイヒールを履いた修道女。
 
運転手が倒され、列車はどうなる?
 
国境までもうすぐ!
 
次々とふりかかる困難と、
自分の身にふりかかって
はじめて協力する人々。
登場人物の心境をコミカルに描きます。
陰謀が加速していく
クライマックス!
 
2か国の協定のメロディ、
男女の協定の結婚行進曲。
 
ユーモア抜群のヒッチコック作品を
お楽しみくださいね。