フランス大統領を狙う職人の流儀を描くザ・プロフェッショナル!
市場で西瓜を買い、白い塗料でを描く。
樹に吊るしたスイカに改造ライフルの照準を合わせる。
大きくズレ、左下に穴が。銃の照準を1ミリ動かす。
今度は上部に穴が。淡々と微調整する。
ジャッカルと呼ばれる男は、一体何者なのか。
「ジャッカルの日」フレッド・ジンネマン監督1973年142分
エドワード・フォックス、マイケル・ロンズデール
(画像お借りしました)

なんともいえない、淡々とした不思議なテンポ
いろんな時計のカットバックが入る、独特なリズムにあわせ、
暗殺者は仕事をこなしていく。

医師や芸術家、スポーツ選手、さまざまなプロがいる。
今作は、暗殺という仕事の技を、きめ細かくリアルに表現。
フレッド・ジンネマン監督が撮る仕事の流儀

【感想】
「機密漏えいに注意しろ。
感情的になるな。」
大統領暗殺をたった一人で実行する英国人。

ゆすられても、お尋ね者だとバレても、交通事故にあっても、
女性に味方されても・・・心が1ミリも動かない。
思いがけないハプニングが起こっても、
怒ったり不安になる前に
すばやく行動を起こす男。
彼の辞書に「迷い」という字はない。
顔色ひとつ変えず、堂々と邪魔者は排除する。
車が指名手配されれば、
ペンキを塗り替え、ナンバープレートをかけかえる。
彼の仕事は丁寧だ。

慌てず騒がず、プロの仕事をこなしていく。
その姿はまるで、感情のないサイボーグのよう。
自ら改造ライフル銃の設計をし、パスポートの偽造、変装道具、
潜伏する部屋の合鍵をつくる。

ベレー帽子、ジャケット、勲章まで購入した。
一体なんのために?
彼の行動にはすべて意味がある

いつ、どういう方法で、大統領を狙うのか・・・
みている私たちの目には、彼の頭の中が見えない。

「これにはどういう意味があるのかな?」

「警察の包囲網を、 どうやってすりぬけるのかな?」

彼をうのは、腕利きの警部と若い刑事。
やり手に見えない彼らだが、粘り強く、確実に食いついていく。



しかし、あと一歩のところで、取り逃がす。
どうやら、内部から情報が漏れているらしい。


そこで、警部がとった手は、ジャッカルと同じ手口だ。
倫理観&感情を封印すること。


いよいよ、解放記念日がやってきた。
ドキュメンタリー映像のようなスケールに圧倒されます!
物々しい警戒態勢の中、ノートルダム寺院、凱旋門、パレード。


大統領を守るため、
ものすごい数の警備員、狙撃手が配置する。

内ポケットに手を入れようものなら、即連行される。

そこに松葉杖をついた片足の老人がやってきた。

ベレー帽、ジャケット、勲章・・・そうだったのか!

ひざ下のない片脚は一体?

さぁ、どうなる?!

チャンスは一度だけ。その時がきた。