フランス大統領を狙う職人の流儀を描くザ・プロフェッショナル!
市場で西瓜を買い、白い塗料で目と口を描く。
樹に吊るしたスイカに改造ライフルの照準を合わせる。
大きくズレ、左下に穴が。銃の照準を1ミリ動かす。
今度は上部に穴が。淡々と微調整する。
ジャッカルと呼ばれる男は、一体何者なのか。
「ジャッカルの日」フレッド・ジンネマン監督1973年142分(画像お借りしました)
なんともいえない、淡々とした不思議なテンポ。
いろんな時計のカットバックが入る、独特なリズムにあわせ、
今作は、暗殺という仕事の技を、きめ細かくリアルに表現。
フレッド・ジンネマン監督が撮る仕事の流儀。
【感想】
「機密漏えいに注意しろ。
感情的になるな。」
ゆすられても、お尋ね者だとバレても、交通事故にあっても、
怒ったり不安になる前に
すばやく行動を起こす男。
彼の辞書に「迷い」という字はない。
ペンキを塗り替え、ナンバープレートをかけかえる。
慌てず騒がず、プロの仕事をこなしていく。
その姿はまるで、感情のないサイボーグのよう。
自ら改造ライフル銃の設計をし、パスポートの偽造、変装道具、
ベレー帽子、ジャケット、勲章まで購入した。
一体なんのために?
彼の行動にはすべて意味がある。
いつ、どういう方法で、大統領を狙うのか・・・
みている私たちの目には、彼の頭の中が見えない。
みている私たちの目には、彼の頭の中が見えない。
「これにはどういう意味があるのかな?」
「警察の包囲網を、 どうやってすりぬけるのかな?」
彼を追うのは、腕利きの警部と若い刑事。
やり手に見えない彼らだが、粘り強く、確実に食いついていく。
そこで、警部がとった手は、ジャッカルと同じ手口だ。
いよいよ、解放記念日がやってきた。
ドキュメンタリー映像のようなスケールに圧倒されます!
物々しい警戒態勢の中、ノートルダム寺院、凱旋門、パレード。
ものすごい数の警備員、狙撃手が配置する。
内ポケットに手を入れようものなら、即連行される。