青の王様は妻を亡した。
再婚しようと思うが、
妻より美しく聡明な女性なんて
どこにも見つからない。
やっと見つけた美女。
それは、実の娘だった。
 
娘は戸惑う。
あら、困ったわ。
お父様は私と結婚したがってる。
どうしましょう?
娘は4つの条件を出してみた。
空色のドレス、月色のドレス、太陽のドレス
そして…
 

 

 
ロバと王女
ジャック・ドゥミ監督
1970年
カトリーヌ・ドヌーヴ
ジャック・ペラン
ジャン・マレー

 

童話が集結

 

シンデレラ白雪姫、かぐや姫、
鉢かづき姫仙女(宝石姫)
いろんな要素がミックスされて楽しい!
 
ヒキガエルを吐きながらおしゃべりする女、
ロバが宝石の糞をするくだりは宝石姫!
 
お嫁さん、お婿さんに条件を出すのは
かぐや姫っぽい。
 
かぶっていたロバを脱いだら、
美女に・・・というくだりも童話アルアル。
 
色んなお伽話が散りばめられてるから
一つ一つ拾って進むのが楽しい爆  笑
 
今作をみて、自分の子供時代を思い出しました。
 
うちの両親は倹約家でしたが、
本を買うことに対して
首を横にふることはありませんでした。
 
そのおかげで童話全集が棚に並んでました。
ペロー、アンデルセン、
イソップ、グリムの世界。
弟と一緒にページをめくる楽しさ
挿絵の美しさ、突飛な展開のおもしろさ、
胸をすく結末、教訓など
「私はお姫様が出てくる話が好き」
「僕は動物が活躍する話が気に入った」
姉弟で楽しい時間をすごしていたなぁラブ
 
「ロバと王女」はCGではなく舞台美術の魅力
あふれた作品で、
子が親と距離をおきながら、
成長していく過程がコミカルに描かれます。
 

 

感想

 

「あなたのお父様への愛は、

結婚の愛と、
意味がちがいますよ。」

 
女の子のパパが、
一度は言われてみたい台詞
 
「大きくなったら
パパのお嫁さんになる!」
でしょうか。
 
お嬢さんのかわいい言葉に
目を細めるパパさんって、
少なくないですよね(^^)
 
でも、この話は、
父が娘に本気で求婚しちゃう爆  笑
とぼけた設定がたまりませんチュー
ジャン・マレーのインパクトありすぎるビジュアル(笑)
こーゆーの大好きにひひ
「望みをかなえてやろう。
なんでもいいなさい」
お金に糸目はつけないパパさんです。
パパさんから贈られるドレスが
本当に素晴らしい
カトリーヌ・ドヌーヴ、きれ~い(//▽//)
空色のドレスは雲がかかったり、水色の濃淡。
月色のしっとりとした美しさ。
太陽色は、目がくらむほど輝く。
豪華なファッションショー
見ている気分で、うっとり。
 
しかし、喜んでいられません。
このままでは近親結婚になっちゃう。
 
妖精は、
王女が自分の力で生き抜く道を示唆します。
 
一転ロバの皮をかぶり、農家の掃除女に。
親も妖精も
助けてくれない世界。
「しかたない。
自分の力で
運を引き寄せてみせる
やってやろうじゃないの!

森にやってきた王子。
 
小屋へ誘導し
垣間見のテクニック!
自分の美しい姿を
チラ見させるんです。
手鏡にうつる王子をチェック!
お姫様はなかなかのしたたか者。
やるじゃん、王女!
 
王子さまが恋の病にかかっちゃう。
早めに結婚すれば、治ります。
そんな2人の魂のデートシーンが面白い。
「禁じられたことに
挑戦してみよう」
王子ジャック・ペランさん
(ニューシネマパラダイスのトト)が
でんぐり返しする姿!!!
最高かっ(≧▽≦)
お酒を飲んでみよう!
お菓子を貪り食ってみよう!
タバコを吸ってみよう!
恋をしてみよう!
大人の階段を昇る2人。
世の中には喜びがあふれてる!
2人の成長過程
ファンタジックに描かれます。
 
はたして、王女はいかにして
王子と結ばれるのか?
お父さんはどうなるのか・・・?
国中の女という女の薬指にふれる王子、
おつかれさま(^∀^;)
 
無邪気でちょっぴりシニカル
綺麗滑稽な世界を堪能できる
フランス映画です♪
 
ちなみに、ドゥミ監督の
男が妊娠する話「モン・パリ」
も面白いですよ⇒こちら
 
※2019年3月の記事を再UPしました