私たちの出会いは運命よ。
あなたの幸せは私と一緒に暮らすことなのよ。
手に入らない心をひたすら求める女の執念。
「危険な情事」 エイドリアン・ライン監督 1987年 119分
マイケル・ダグラス グレン・クローズ(画像お借りしました)

男には一夜の遊び、女には運命の出会いだった
このキャッチフレーズで有名な1本ですね。
80年代のなつかしいスリラー映画
めてみたときは、ただただ怖くて・・・。
ストーカーによるサイコホラーの印象が強かったなぁ。
ところが、再鑑賞してみると、心理描写とカメラワークが私好み(*^∀^*)

ドン・シーゲル監督の「恐怖のメロディ」ですねぇ。
「恐怖のメロディ」では、ラジオDJに迫るイブリンの狂気がすさまじく、
「危険な情事」では、弁護士一家を脅かすレックス執着に圧倒されます。


【感想】
必死になればなるほど、離れていく男心
パーティでがあった。
仕事で再会し、雨の中を相合傘
一杯やって「秘密を守れる?」
煙草に火をつけてセクシーに微笑む女の誘い。


「もう帰らなきゃ」
男はそろそろ現実に戻りたい。

「僕には妻がいる」と宣言して、一夜を共にしたんだから
「大人の火遊び」割り切ってくれるはず

女には、そんな男の理屈は通用しない。

女の理屈は
「奥さんより私といるほうが、幸せになれる。
そのことに貴方は自分で気づいていないだけよ。」

蝶々夫人のオペラが流れるひとりぼっちの部屋。

男が去って命をたった蝶々夫人の物語。
自分が重なり、苦しくなる。
灯りをつけたり消したり…

孤独の闇が彼女を包む。


帰宅すると・・・妻の横に!!!叫びひぇーっ

緊張でヒリヒリする男。
こうなってみると、穏やかな家庭の良さ身にしみる
幼い娘に読み聞かせする妻の温かさ。
 
学芸会のお稽古を一生懸命する娘。
心底かわいいなぁ~という想いが顔に浮かびます。
「こっちへおいで。」

手招きして抱きしめる。愛しい・・・。
このぬくもりを誰にも奪われたくない。
家庭を失ってたまるか。
妻が欲しがっていた夢のマイホーム
娘が欲しがっていた白いうさぎを囲んで幸せそうな白い服の家族。
その様子を窓の外からじっと見つめる黒い服の女。
外出から帰宅した妻が台所でが沸騰していることに気づく。
恐る恐る近づいていく。
家の外では娘がウサギ小屋に駆け寄る。
フタをあけた悲鳴をあげる。庭で悲鳴をあげる。
 ショックをうける幼い娘。

さらにショックな光景を目にするお嬢さん。

娘に近づくアレックス。

自分の気持ちを受け入れてもらえない悲しさが、凶器にかわる瞬間!
おそろしい魔物に変身しますねぇ。
もはや説得や理屈では止められない止まらない


※2018年12月の記事を再UPしました