幸せって何だろう?

主人公は精神科医のヘクター。
自分の人生に

価値を見出せなくなった彼

幸せ探しの旅に出る。

 

 
しあわせはどこにある
ピーター・チェルソム監督
2014年
サイモン・ペッグ
ロザムンド・パイク
クリストファー・プラマー
トニ・コレット
ジャン・レノ

 

 
※2018年8月の記事を再UPしました。
 
娘がDVD鑑賞した
サイモン・ペッグ主演作。
 

メーテルリンクの青い鳥のように、

幸せをさがす旅のおはなし。

 

 

  娘の感想

 

しあわせさがしの旅。

中国、チベット、アフリカ、

そしてロサンゼルスへ。

 

音楽や映像から感じる、

その国特有の匂いや気候。

 

ヘクターは旅先でいろんな人、

できごとに遭遇する。


 

中国で豪遊する銀行家のおじさん、

チベットで見た青空にはためく色とりどりの布、

飛行機で出会った末期ガン患者

誘拐され殺されそうになった恐怖、

そして最愛の恋人

ヘクターはチベットのお坊さんに尋ねる。
 

「難民となり、

信仰のために投獄され、

家族や愛する人も失った。

苦難の人生でなぜ幸せだと思うんだ?

 

お坊さんは答える。
苦難を味わったからだよ
苦しみや悲しみを経験したからこそ

その何倍も喜びを感じられるのだ。」

 
不幸を避けるのは、
幸福への道ではない

私は今、アランの「幸福論」を読んでいます。

そんな私にとって、とてもタイムリーな作品でした。

”比較すると、幸せは台無しになる”
”時として幸せとは全てを知りすぎないこと”
”幸せとは天職に就くこと”
”幸せとは、心底生きている実感を味わうこと”

「私たちが耐えなければならないのは

現実だけである。

過去も未来も私たちを苦しめることは出来ない。

なぜなら過去はもう存在しないし

未来はまだ存在しないからである。
あなたは今生きているように、

これからも生きていくことはできる。」
 

 
ヘクターの中で、悲しみ、憎しみ、喜び…
たくさんの感情が複雑に混ざり合って、
感動の涙が頬を伝う。
 

彼は気付くのだ。
自分にとってかけがえのないものは何か。
幸せとは何なのか。

 

すべての感情
まるでオーロラのように光る感情。
この光の混ざり合い。これぞ幸せだ
 

主人公ヘクターは、パッと思いついて旅に出る。
旅先では、思わぬハプニング含め
いろんな経験をする。

たくさんの人と話すヘクターが楽しそうで、

とても羨ましい。

そうだ!
一人旅をしてみよう。

 
「うまくいくこと、
いかないこと、
全部ひっくるめて幸せだよ」

映画がやさしく背中を押してくれてる。
 
そして、1週間後(2017年2月28日)
うつ病×パニック障害×不安障害も一緒に連れて
倉敷日帰り旅へ。
自分には無理だと思っていること…やってみたい。
 
前から行ってみたかった場所へ。
 
実際に歩いてみたら
 
緊張を上回る、うれしいきもちが湧いてきた。
 
しあわせプリンの優しい味。
 
口に広がりました。
 

 

  7年たって

 

娘がレビューを書いてから
7年たちました。
 
「自分には不可能だ」
 
と考えていた接客の仕事に就き、
 
今夜から有休をいただいてひとり旅へ。
 
娘にとって旅は、

脳の体力がどれくらい回復したか

確認できるツールです。

 

鬱病は一度かかると

元気になったようにみえても

完治ということにはなりません。

 

病状がでない状態を「寛解(かんかい)」

と呼び、その状態を維持することで

生活が成り立ちます。

 

悲観的にならなくてもいいけど

けしてあなどってはいけない脳神経の病

 

今の自分のペースにあった旅を

ゆるくのんびり楽しんでほしいな照れ