この惑星では女がエイリアン
リプリーの乗った救命艇が惑星に不時着する。
そこは囚人たちが働く男だらけの刑務所だった。
ほどなく、1人目の犠牲者が出る。
遺体のそばに残された痕跡
リプリーの救命艇にあったものと同じだった。

 

 
エイリアン3
デヴィッド・フィンチャー監督
1992年

 

 
(画像お借りしました)
 
初めて鑑賞してビックリ。
なんとまぁ宗教色の濃い物語でしょう!
怪物×信仰のコラボなんて個性的。
デヴィッド・フィンチャー監督って
こういう人だったのかぁ(///∇//)
 

 

  感想

 

 
暗い波がたつ海辺を一人の男がやってくる。
坊主頭で黒いコートをきた姿は
まるで僧侶のよう。
水墨画を連想させるこのオープニング
ワクワク。
 
倒れた女性を抱えて足早に駆けていく
男のシルエットが左から右へ。
めちゃくちゃ美しい。。絵画のよう。
 
地獄の黙示録のような雰囲気、
十字架のようなシルエット。
フューリー刑務所は、
男性ばかりの囚人たちの世界。
彼らは信仰心でまとまり統制がとられている。
そこへ、リプリーがやってきた。
ここでは女がエイリアン(異星人)
ウロウロされると心が乱れ、風紀が乱れる。
迷惑な客なのだ。
「きみ、なにか信仰はあるかい?」
「いいえ」
リプリーは特定の宗教をもっていない。
己を信じ自分の考えで行動していく。

スリリングな仕掛けが要所、要所

あってヒヤヒヤします。

医務室で医師とリプリーが話し込んでいると
 
異様なシルエットがぬぅ~~っと。

カーテンに黒い影が!

ビニールカーテンが開いて・・・サイコ( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚
フィンチャー監督はヒッチコックのファンでしたね。
はぁ~、、びっくりした(汗)
そして、
エイリアンが彼女を襲わない理由を知ったとき
またまたビックリ(((゜д゜;)))
さて、今作の舞台は刑務所。
銃も爆弾もない、
エイリアン退治に不利な場所。
武器がなくて、どうやって戦うのか。
救助隊が来るというけど、本当の目的は?
信用できるのか?
 
「兄弟たち、団結して怪物を退治しよう!」
人望のあるディロンが仲間を説得する。
しかし、首をたてにふらない人間がいる。
「怪物はやっつけたいけど、
何も特攻隊みたいなことしなくてもいいじゃないか。
助けを待つのが利口だぜ。」
大切なことはどうやって死ぬかだ。」
 
ここから最後の瞬間まで
絆を守る男たちが描かれます。
 
及び腰だった者が
リプリーの指示を忠実に守り、
やるべきことを果たしていく。
 

完全な人間なんていやしない。

誰でもどこか欠けている。
 
私が興味を持ったのは
誰が生き残るかということ。
正義感の強い人やヒーローじゃなく
愚かな部分もあり、弱いところもある
子羊という部分がとても面白い。
 
フィンチャー監督は、
人間の不完全な部分を大切にしているんだなぁ
としみじみ。
 
 
罪深いのは、囚人だけじゃない。
 
そんな風に感じる 斬新なエイリアン3。
味わい深いSFサスペンスでした(*^ー^*)