昨日、娘が興奮して帰宅。
シェーン、良かったよ~!!
世代を超えて愛される名作っていうけど、ホントだね。
実感するできごとがあったの、聞いて。

「シェーン」1953年ジョージ・スティーヴンス監督 アラン・ラッド ジーン・アーサー
(画像お借りしました)

2018年4月27日(金曜日)
高槻アレックスシネマにて。
午前十時の映画祭「シェーン」の上映初日。
不安障害のため、この5か月間
親以外の人と言葉を交わすことがなかった娘。
そんな彼女が嬉しかった出来事とは・・・。

【エピソード】
場内の灯りがともり、ふと横を見ると
一つ隣のご婦人の瞳が輝いています。
とても清々しげにスクリーンを見つめて。
ああ、同じように心が動いたんだ。

するとその女性が
「この映画、よかったですね~!」
声をかけられると思っていなくてビックリしながらも
「本当に・・・(*^.^*)」
私たちはハンカチで目頭を押さえながらおしゃべりしました。

実は彼女、「タイタニック」を観に来たつもりが、
今日から「シェーン」に変わっていて、少し残念に思ったそう。
「でも、良い映画に出会えた」と、ニコニコ。

10日前に「タイタニック」を観た私。

「タイタニックはどうでした?」と訊かれ
「良かったですよ。
でも・・・私はこっちの方が好きです。」

「あらぁ~~(‐^▽^‐)」

場面を思い出しながら話していると、また感動が押し寄せてきて
ウワーンって、なっちゃいそうで。

久しぶりに人としゃべった!
早起きして映画館へきてよかった。
私が感じているほど、人は案外怖くないのかも。

シェーンも、そのできごとも、
忘れられないひとときに
なりました。


【ものがたり】

「ぼく、シェーンのこと、だいすきだよ。
パパとおんなじぐらい、だいすき」


ジョーイはパパとママと動物たちと暮らす男の子。
ジョーイの家族や農民たちの暮らし。
そんな彼らを追い出そうとするライカー。
「この土地は俺のものだ!」

そこへ流れ者のシェーンがやってきた。

堂々としたたたずまい、何といっても銃がとっても似合うんだ。


かっこいいな。ボクもシェーンみたいに強くなりたい。バーン、バーン 

「シェーン、まだここにいてくれる?」
ぼくはいつまでも一緒にいたくて何度も何度も尋ねたよ。

そして、次第に強くなるライカーの圧力。
農民たちの心も折れかけて…



【娘の感想】

カメラワークも新鮮で、動物の演技、
そしてなんといっても少年ジョーイ
彼の目を通して、西部の男の姿を描きます。

西部劇と言うと、すぐに銃撃戦のイメージがあるけれど、
今作は違います。

真の男というのは
馬鹿にされてもすぐに手を出す真似はしない。

銃を使うのは、最後の最後です。

素手でぶつかりあう男たち。
少年はキャンディをなめながら、見物する。
あと少しで相手がダウンするぞって時、
キャンディをガリガリ噛む。

ジョーイのキャンディと殴り合いを交互に映すカット。
いいですねぇ(///∇//)

自分も一緒にたたかってる少年の心が伝わって
なんとも微笑ましい。

素晴らしいと感じた場面は、
ライカーの罠にはまり、亡くなった一人の農民。
小高い丘に集う人々、悲しむ家族。
愛犬は棺に手を掛け、寂しげにうなだれる。
ハーモニカの優しい音色は、遠く町まで響き渡る。

葬列を映し出すロングショットから、敵のいる方向へカメラが動く。
音楽が物悲しげなメロディからサスペンス風に変化する。
この演出、効果!

ジョーイは走る走る、川を越え野原を駆けて犬も少年のあとを追う。

決戦がおわり
シェーンは一人去っていく。

「正直な、強い男になれよ」
そう言い残した彼の背中。



「シェーン、カムバーック!」

そして、少年は別れをる。

「シェーン、グッバーイ!」

こだまする声に、涙、なみだ。



この感動は、色褪せません。

アカデミー賞 撮影賞

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