さよならはじまりの言葉。

NYに住む冴えない僕。

平凡な自分を変えたい
でも言い訳が浮かんで踏み出せない。
そんな彼の前に現れたのは、
父の美しい愛人と奇妙な隣人だった…

 

 
主人公の心の声がそのまま邦題になった
さよなら、僕のマンハッタン

マーク・ウェブ監督
2018年
カラム・ターナー


 


テアトル梅田で娘が鑑賞した青春物語

本の朗読をする彼、母、トーマス。
彼らが三角形になる空間と

その余韻がね、良かった。
 

ひょっとしたら
監督はこの作品を撮るために
ウケのよい作品で資金集めしてたのかなぁ?

500日のサマーよりも

ギフテッドよりも、
強いメッセージを感じたよ。

未熟な人ほど、

不完全な登場人物をみて

イライラするって言うじゃない?

今作に共感できない人も多いかもね」

 

 

どうやら
監督の覚悟と思い切った描写が

気に入ったようですね。

 

 

  娘の感想

「僕は誠実でもいい人でもない」

世の中には“実はそうじゃない”ことが

溢れている。

双極性障害(躁うつ)を患う母が

思い悩んでいたこと


ハンサムで成功者だと思っていた父

本当の姿



他人の目を恐れ、常識を恐れ、
“こうでなくちゃ”を追い求めていた。


自分自身にすら飛び込めなかった。


でも、それももうやめよう。


が降りしきる夜のニューヨーク夜の街
「あなたはそんなことしない、

いい人なはずよ」
 

「ちがう。

僕は君が想っているような人間じゃない」

嘘偽りなく自分と向き合った

トーマス。

 

彼に降り注ぐ

それはそれはしかった。


人が変わるきっかけは何でもいい。

殻を突き破った瞬間を見たのは

これがはじめて。


「あっ、今」と思うたびに

目頭が熱くなりました。

の通った大学の入学式、
テーマはブレイクスルーでした。

あの華やかな会場で、
きっと誰もが、

「何かを突破したい!克服したい!」

と思ったはず。

でも実際は、何かに追われ、体裁ぶり…
思い描いていた自分と

だいぶかけ離れてしまった。


少なくともわたしはそう。

この物語の導入で描かれるのは

トーマスの成長。

でも、

フタを開けるとそれだけじゃない。

トーマスの姿に背中を押され、
彼の両親もまた新たな一歩を

踏み出す。

ブレイクスルー
若者の特権ではないのです。


娘の映画レビューでした。