パズルの1片だけで
その人の全てがわかるはずがない。
未完成の宮殿は
一人の男そのもの。
広大な城を埋め尽くす美術品、
開封されていない宝たち。
壮大なゴミ屋敷を残して
大富豪は逝く。
愛に未熟な男の謎がみえてくる。
市民ケーン
オーソン・ウェルズ監督
それは映画市民ケーンに登場する
謎の言葉です。
さらに
取り入れた映画が多いんですよね。
あらすじ
フロリダにそびえる宮殿。
持ち主は、巨万の富を持つ
新聞王ケーン。
彼はバラのつぼみという
謎の言葉を残して逝去する。
その言葉の意味をさがす物語。
感想
富豪なんて
たいした才能じゃない
という新聞王ケーン。
関わった人にインタビューしていく。
知事選に出馬した演説では
ケーンの表向きの顔が描かれます。
道端で出逢った歌手スーザン。
痛みに顔をゆがめるスーザン。
彼は彼女の気を紛らわそうと
両手で影絵を作ってみせる。
壁に大きく映し出される動物。
口をパクパク動かす。
「キリンかしら?違う?」
「じゃぁ、ゾウ?」
「いやぁ・・・
雄鶏のつもりなんだがね(苦笑)」
両耳をピクピク動かすケーン。
「学生の頃に長期間かけて
練習した特技だよ('-^*)/」
彼の冗談に、
痛みを忘れ笑顔がこぼれるスーザン。
温かい微笑み。
心がなごむケーン。
彼の瞳に愛の灯がともります。
「どうだい?
歯の痛みは治まったかな?」
自分の母の夢は、
自分の母とスーザンの母が重なった瞬間、
彼女のためにオペラ劇場を建てる。
一流の歌手にするため、特訓する。
しかし、スーザンは泣いて訴える。
「才能がないのに
笑われる私の身にもなって。
舞台に立つのは嫌よ。お願いやめさせて」
「がんばるんだ。
聴衆から笑われても戦うんだ」
スーザンの姿と自分を重ね合わせるケーン。
ここでやめるわけにはいかないんだ。

彼の不器用な愛は伝わらない。
うまく愛を表現できない。
与え方もわからない。
「物は買ってくれても
心がこもってないわ」
「物を収集することが癖なんだ」
↓ガラクタ、玩具、美術彫刻、絵画、骨董品
扉をぬけていく彼女の後姿。
あぁ、ついに彼女も行ってしまった。。
しかし観客には見える。
影の奥で、涙がキラキラ輝く。
そのカットの素晴らしさ。
ケーンが手にしたスノードーム。
彼の掌から転げ落ち、
雪遊びのソリは焼かれてしまう。
バラのつぼみを焼いた煙が城から立ち上り
その人の本当の心に
立ち入ることなどできない。
ひょっとすると本人でさえわからない。
アカデミー賞9部門ノミネート 脚本賞

















