”人生なんて矛盾だらけよね”
出所した夫にが言った。
そうなんです。
この映画はまさに

矛盾の面白さを味わう作品です。

出所した老ギャングは

カジノで大金強奪犯罪を計画する。
相棒に選んだのは、若い男。
金持ちに成りすまし高級ホテルへ。
地下金庫侵入し、脱出する方法を
綿密な計画を立て準備万端。

いよいよ本番の金曜日がやってくるが…

 

 

 
地下室のメロディー
アンリ・ヴェルヌイユ監督
1963年
ジャン・ギャバン
アラン・ドロン

 



オープニングの名曲が流れると
「わぉひらめき電球

この曲ってこの映画音楽だったのか」
と感動します。
ミッシェル・マーニュの音楽が

華やか&大人のジャズバンド!

渋いジャン・ギャバンと

若いアラン・ドロンが盗みに挑戦する。 

 

 

  感想

 

矛盾な行動皮肉な結末

今作の面白さ。
冒頭夫婦の会話

テーマが集約されている物語。
「コツコツ働くことを嫌っていたアンタが、
絹じゃなく縞々のシャツを着て
刑務所で5年間も働くなんて皮肉ね」


「夢にまでみたシャバの夕食。

なのに、食欲がなくなった。」

 

矛盾してるわね」

会話の場面では、頻繁にが登場。
モダン絵画の構図にぐっときますねぇ。
 やっぱりフランス映画はおしゃれだなぁと実感ラブラブ


犯罪計画を練ったシャルルは細かく指示を出す。


「ホテルでは上流の客になりきれ!
海を見て感動するな。
はしゃぐんじゃないぞ。
部屋の空調に文句をいうのが金持ちのやり方だ」

若者フランソワ(アラン・ドロン)は淡々とこなす。
見ているようで、先が見えていない瞳の美しさ。

そして、幼さ。


逃走ルートを確保するため、

踊り子に近づく。



運転手に雇われた実直な男の台詞がいいんです。


「手伝うけど金はいらないよ。
今までマジメに働いてきて不満もなかった。
だが、ここに滞在していると

高級車に乗るのが当たり前になる。
ラクして金を手に入れることを覚えたら

普通の暮らしができなくなる。
贅沢が当たり前になってしまう
だから、金はいらないよ」
 

そんな3人が10億フラン強奪に挑む。


舞台裏に潜むフランソワ。
頭に羽飾りをつけた踊り子たちの千秋楽が終了し、
いよいよ、俺たちの出番だ!

ドキドキ、ハラハラの
 


スリリングな展開、
 

プールをはさんで

微動だにしない老人と若者。



あっと驚く、
圧巻のラストシーン!!
 


水の底から、ふわふわ、プカリ。

しびれる美しい映像
「どうなるの?どうするの?」

と画面にくぎ付け。

FINの文字が浮かぶと
「やられた~(≧▽≦)」


なるほど!!
フレンチ・ノワールの名作と言われる理由に

納得です。