心臓発作は起こした本人しか痛みがわからない。
差別されるということも
自ら体験しないとわからない。
NYへ引っ越してきた雑誌記者フィルに
タブー視されるテーマが依頼された。
それはユダヤ人への差別について。
息子からの素朴な疑問に答えられない。
差別される人の暮らし、気持ちって
どんなだろう?
(画像お借りしました)
プレイスインザハート、アラバマ物語、
そして紳士協定。
社会学部の娘に薦めたいと思っていた
3本の映画です。
この映画のタイトル紳士協定とは
差別を暗黙の了解でおこなうこと。
「私は偏見などない善人だ」
と、思い込んでいる人のなんと多いことか!
そういう物語です。
感想
「なぜ、差別の記事を書く気になったのかね?」
「息子に説明できない自分が嫌だから」
けして過激でないけれど、
軸がしっかりしてメッセージが伝わってくるんです!
フィル
「僕はユダヤ人として暮らす。
母さんも秘密を守ってくれるね」
母
「もちろんだよ。
今日から、私もユダヤ人よ」
息子
「学校の友達にきかれたら、
ユダヤ人の血が入ってると答えればいいんだね」
家族の協力を得て、ユダヤ人として生活し
受けた侮辱、傷ついた体験を記事にするフィル。
郵便受けの表札をユダヤ人の名前に変えたとたん!
大家がとんでくる。
新婚旅行先のホテルは突然満室に!
宿泊を断わられる。
愛想笑いを浮かべる支配人。
「当ホテルは上等なお客様が利用されますので」
ボーイがフィルのトランクを外へ運び出す。
息子が学校でイジメにあって泣きながら帰ってくる。
「汚らしいユダヤ人だって言われたんだ」
フィルの婚約者キャシーがなぐさめる。
「大丈夫よ。
あなたはユダヤ人じゃないから安心して」
彼女の言葉をさえぎるフィル。
「そんな言い方は
まるでユダヤ人が悪いと言ってるようなものだ!」
キャシーを愛している。妻にしたい。
だけど、彼女は周囲の目を気にする。
キャシー
「あなたの理想はわかる。立派よ。
でも、現実を見て!
私は心が広いけど、他の人は違うわ。
変な目で見られたら困る。
あなたがユダヤ人に成りすましていると
親戚に迷惑がかかるの」
「私たちは○○じゃないから
大丈夫」
キャシーの言葉を聞いて、はっとします。
私自身も、子供に言ったことなかったっけ?
「紛争地域に生まれなくて良かったね」
「両親がそろっていて良かったね」
「障害や病気がなくて良かったね」
そんな言い方を子供にすると
無意識のうちに可哀想な人=格下な人
こうした大人のなにげない言葉が、
態度が、じわりじわりと
子供に偏見の種をうえつける。
子供たちは自分より下の人をつくり
病人や障害者、他民族に
敬意をもたなくなってしまう。
フィルの友人デイヴは、キャシーに助言する。
「小さい声で、たまに『差別反対』と善良ぶってるけど、
結局、見て見ぬふりしてる。
いよいよ、
フィルの体験記が連載される日がやってきた。
会社や周りの反応はどうなるか?
グレゴリー・ペックの名台詞にしびれます(///∇//)
そして、キャシーがとった行動とは…?
アカデミー作品賞、監督賞、助演女優賞獲得。