松岡和子さん-その2 | natsuhoのブログ

松岡和子さん-その2

前回の続きで、松岡和子さんの講演会のお話。

 

普段、ワークショップとかに行ったら、内容をノートにまとめるんですが、

今回の講演会についてメモしたことをまとめたら、普段の倍くらいの文量になりました。

 

そのノートから、またブログ書こうとしてるんだから、どれだけ書くんじゃい、って感じですね、はい。

 

でも、それだけ、魅力的なお話がいっぱいだったのです。

 

あ。言い換えれば、今まで勉強してなかった分、全てが新鮮だったってことにもなりますが。

 

 

講演の内容を全部ここに書いたら、単に読みにくくなるだけなので

素敵だなと思ったことを何点か、シェアさせてください。

講演内容を混ぜたり、私の解釈を入れたりしているのでご了承ください。

 

 

まずは。

自分と別世界の人間が、言葉を通じて共感できる

 

素敵すぎませんか、この言葉そのものが!!

 

この言葉が出てきた文脈としては、

「翻訳していて感情移入するキャラクターが出てきませんか?」のような質問があった時。

 

まず、松岡さんが翻訳するときに考えるのは2点。

・舞台上で役者が、どこに立って何を言うか

・そのキャラクターが、その世界のどこで何を言うか

 

例えば。(これは私が思った例だけど)

マクベスの「Tomorrow, and tomorrow, and tomorrw」という台詞。

 

マクベスを演じる役者さんが、舞台に立った時にどのように表現するだろうか…

と想像して訳すのがひとつ。

 

同時に、そこまで生きてきたマクベスという人物であれば、この時にどのように表現するだろうか…

と想像して訳すのがひとつ。

 

他にもいろいろな要素があるけれど、それらの要素を取捨選択していって

ピタリとはまる言葉が見つかったときに、

芝居・舞台・想像という別世界の人間と自分が、言葉を通じて共感できる……

 

でも、これって、翻訳に限らず日本語→日本語でもあり得るし、

「相手と共感するツールとしての『言葉』」って、なんか、すてき!!

 

 

もうひとつ。

原文を本当の意味で理解できると自由になれる

 

原文が、何を言わんとしているか、どんな意図や狙いがあるのか、

どんな背景を踏まえているのか…そういったものを充分理解できれば、

思い切って英語から離れ、日本語での表現を探しに行くことができる。

 

逆に、理解ができていないと、直訳に縛られてしまい、結果的にその言葉を活かしきれない。

 

松岡さんは「そのために、日本語の語彙を蓄えていかなければ」と仰っていて、

松岡さんたる方でも、これから更に学んでいかなければ…と感じていらっしゃる、

その姿勢に頭が上がらない思いでした。

 

まだまだな私なので大口叩けないけど、

きっとこれも日本語→日本語でも有りうるんだろうな、と。

 

並べられた言葉の意味が深く理解できれば、表現が自由になれる…んだろうな。

 

頭じゃ分かるけど、それが体を通じて表現できるかどうかってなると、また別の話。

 

 

英語→日本語、が松岡さんの翻訳のお仕事ではあるけれど、

『言葉での表現』っていうところで、日本語の中だけでも通じるお話がいっぱいありました。

 

 

今回の講演会、ざっくりまとめれば2つ!

 

その1。『言葉』って、深い。だから面白い!!

 

その2。松岡さんってステキな方!!

 

 

以上でございます!笑

(まとめ方、雑だったかな?)