
訪れてくださって、ありがとうございます。
僧侶であり、保育士でもある私が、
子どものこと、人の心のこと、日々のあれこれを綴っています。
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保育園や子育ての中で、こんな場面ありませんか?
ブロック遊びをしていた子どもが、何やら一生懸命作っている。
「先生、見て!」
できあがったものを見ると……
……銃です。あるいは剣。
そして、しばらくすると始まります。
「バーン!」
「待てー!」
楽しそうに走り回る子どもたち。
でも、そこで先生や大人がちょっと困ります。
「人に向けないよ!」
「危ないからやめようね」
「そういうものは作らないよ」
「何回言ったらわかるの!」
そして、また「バーン!」
……。
これ、4~5歳くらいになると、かなりの「あるある」ではないでしょうか。
作ることまで禁止する?
武器に見立てたものを作る遊びは、子どもにとっては単純に「暴力的な遊び」というわけではありません。
ブロックを組み合わせて、
「これは銃!」
「こっちは剣!」
と、頭の中にあるイメージを形にする。
そこから、
「敵が来た!」
「こっちから逃げよう!」
「やっつけた!」
と、友達とイメージを共有しながら遊びが広がっていく。
そこには、想像力や見立てる力、言葉でやり取りする力、友達と世界観を合わせる力があります。
だから私は、銃や剣を作ること自体を禁止する必要はないと思っています。
ただし、作ることと、人に向けて使うことは別の話
ここは、きちんと線を引きます。
「何回言っても聞かない!」になる理由
大人が困るのは、「人に向けないでね」と言っても、またやること。
「やめようね」と言っても、またやる。
「危ないよ」と言っても、「バーン!」
そして、だんだん大人の声も大きくなっていきます。
「何回言ったらわかるの!」
「もう没収!」
「そんな遊びはやめなさい!」
子どもは一瞬止まります。
でも、少しするとまた始まる。
これも、よくある光景です。
なぜでしょう。
もしかすると、子どもは
何がダメなのかではなく、先生に怒られただけを受け取っているのかもしれません。
「銃を作っちゃダメ」
「戦いごっこはダメ」
というルールだけが残ってしまうと、
「じゃあ、どう遊べばいいの?」が分からない。
「遊び方」を教えるといいんじゃないかと思います
まず作ったこと自体は否定しません。
「おお、かっこいいの作ったね」と、そこは認める。
そのうえで、人に向けたら、
「人に向けて撃つのはやめようね」と伝えます。
そして、
「人に向けたら、撃たれた人は怖いし、嫌な気持ちになるよね」
「でも、銃を作って遊ぶことがダメなわけじゃないよ」
「空に向かって撃つならいいよ」
「誰もいないところに向かって撃つならいいよ」
と、代わりにどうすればいいのかを伝えます。
もちろん、実際の環境や園のルールによって、できる遊び方は違います。
大切なのは、「ダメ」で終わらせないこと。
「こうしたら遊べるよ」
まで伝えることです。
それでも繰り返すときは
2~3回声をかけても繰り返すときは、私はそこで少し距離を置いて、本人としっかり話します。
みんなの前で大きな声で叱るのではなく、
「ちょっと先生とお話ししよう」と呼びます。
そして、
「先生は、銃を作ることがダメって言ってるんじゃないよ」
「でも、人に向けて撃つのはダメ」
「どうしてだと思う?」
と、一緒に考えます。
そして、「じゃあ、どうしたら遊べるかな?」と聞く。
子どもが答えられなければ、大人が具体的な方法を伝える。
ここで一度、きちんと話します。
すると、不思議なことが起こります
その後、その子は遊びながら、ときどきこちらをチラッと見ます。
そして、人に向けるのをやめる。空に向ける。
誰もいない方向に向ける。
あるいは、撃つ真似だけにする。
そんなふうに、自分で遊び方を調整していくことがあります。
私は、そんなときに必ず声をかけます。
「今の遊び方、正解!」
「ちゃんとお約束守ってるね」
「ありがとう」
これ、大事だと思っています。
「やっと守ったね」ではなく、
「今できていること」をちゃんと伝える。
「怒られないため」ではなく「自分で考えるために」
保育の中では、「何度言っても聞かない」
という場面がたくさんあります。
そんなとき、つい
「どうしたら言うことを聞かせられるか」
を考えてしまいます。
でも、本当に育てたいのは、
大人の言うことを何でも聞く子ではなく、自分で考えて行動を調整できる子
だから、「ダメ!」だけではなく、「なぜダメなのか」
「じゃあ、どうしたらいいのか」を伝える。
そして、できたときには、「できたね」と認める。
これを繰り返していく。
最初は先生の顔をチラチラ見ながらでもいい。
「これでいいんだよね?」と確認しながらでもいい。
そのうちに、「人に向けるのはやめよう」
と、自分で判断できるようになればいい。
遊びを禁止することと、安全を守ることは同じではない
子どもの遊びには、大人から見ると「ちょっと困るな」と思うものがたくさんあります。
でも、困るから全部禁止
にしてしまうと、子どもが遊びながら学ぶ機会まで奪ってしまうことがあります。
大切なのは、遊びそのものを奪うことではなく、安全に遊ぶためのルールを教えること
銃を作ることが問題なのではない。
剣を作ることが問題なのでもない。
ごっこ遊びをすることが問題なのでもない。
人に向ける。
相手が嫌がっているのに続ける。
実際に叩く、突く、傷つける。
そこには、きちんと「やめよう」という線を引く。
そして、「じゃあ、どうしたら遊べる?」を一緒に考える。
子どもの「やりたい」を守りながら、大人が「ここからはダメ」という境界を教える。
その両方があってこそ、子どもは少しずつ、
「自由に遊ぶ」と「何をしてもいい」は違う
ということを学んでいくのだと思います。
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