オイルマーケットで見過ごされてるニュース -3ページ目

第3四半期のGDP

ベネズエラの中央銀行が発表したところによると、ベネズエラの第3四半期のGDPは前年同期比で10.2%成長となった。10%超の成長は6四半期連続となる。引き続き、原油輸出の増加が寄与した。ただ、オイルセクターは1.8%のマイナス成長率だった模様。

一方で、財政支出を中心とした経済成長となっていることや、高い成長率が維持され続けていることによるインフレ懸念も尽きないようだ。


http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601086&sid=ak_AvW4v2URw&refer=news

サハリン-1から初のタンカーが出航

インタファクス通信によると、これまで大規模な開発が進められいたサハリン-1から初のタンカーがインドに向けて出航した。67万3000バレルの原油が積載されており、出航したのは月曜日。インドは今年の1月から9月の間、サハリン地域に16億ドル投資した。

サハリン-1で操業を行っている企業は米エクソン、露ロスネフチ、インドの国営石油会社ONGC、 サハリン石油開発協力株式会社(SODECO)。SODECOに出資しているのは、石油資源開発、伊藤忠商事、丸紅など。


http://www.interfax.ru/e/B/finances/26.html?id_issue=11622102

油田開発が進行する反面、危惧を抱く向きも少なからず

カンボジアで米シェブロンが探査をを進めている油田で原油が発見された。埋蔵量に関してはまだ計測を行っている段階で、はっきりとした数字は出ていないが、カンボジア経済を一変させるだけの量が埋蔵されているとのこと。また、試掘によって見つかった原油は加工がしやすく、ガソリンなどが多く得られる軽質油で、世界中に販路がある。とある分析によれば、この原油によって年間60~75億万ドルの経済効果が生まれ、20年程度は継続できる見込み。なお、カンボジアのGDPは50億ドル程度。

ただ、そもそも貧富の激しいカンボジアで黒い黄金見つかったことにより、さらに貧富の差が拡大し国内情勢が不安定化するのではないかとの危惧が生まれた。この記事ではナイジェリアを例にとって、原油が発見されたことは必ずしも幸運なことではないと言いたげ。


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カンボジアで開発が行われていたんですね。知りませんでした。

ルイジアナ州と覚書を交わす

12日、ルイジアナ州はクウェートの国営石油会社(KPC)と製油所の建設に関する覚書に調印した。投資規模や製油能力などは今後の話し合いの中でつめていくとしている。オファーはルイジアナ州側からだった。


http://english.people.com.cn/200611/13/eng20061113_320889.html

中国と製油所を建設

ロシアの石油会社であるロスネフチが発表したところによると、 同社は中国石油天然気総公司(CNPC)とジョイントベンチャーを設立すると発表した。持分の51%はCNPCが保有する。新設される製油所の処理能力は日量で約19万1000バレル。

ロシア国際情報通信社(RIA)によると、2006年の東シベリア鉄道経由でロシアから中国に供給される石油は日量22万1000バレル程度になりそうだと伝えた。現在建設中のパイプラインが完成すれば日量60万バレルまで増加する見通し。


http://www.channelnewsasia.com/stories/afp_asiapacific_business/view/240610/1/.html

製油所の能力を拡大

クウェート国営石油会社(KPC)によると、2012年までに既存の製油所の製油能力をアップグレードし日量11~15万バレル増やす予定。そして、これとは別に60億ドルを投資して日量61万5000バレルの処理能力をもつ製油所を新設する。

環境問題の高まりを受けて世界の市場によりクリーンな燃料を提供しようとする意図もあるようで、単純に製油能力が拡充されるだけではないとのこと。


http://www.khaleejtimes.com/DisplayArticleNew.asp?xfile=data/business/2006/November/business_November283.xml&section=business

エクソン・モービルに対して権益の大部分を求める

ベネズエラのラミレス・エネルギー相は、エクソン・モービルが同国のラ・セイバで行っている探査による権益の大部分を同国に提供するべきだと語った。この探査が行われているラ・セイバでは来年から日量2万バレルが生産される見通しで、エクソン・モービルが開発を行っている。

この鉱区は1990-97年の間に生産性の低い鉱区として入札にかけられたうちの一つだが、来年から施行される現在のベネズエラの法律によると開発企業から同国に管理する権利が移転されることとなっている模様。どの程度の権益がベネズエラのものとなるかは不明。


http://english.people.com.cn/200611/09/eng20061109_319900.html


哀れエクソン・モービル。大枚をはたいて探査から開発まで至ったはずなのにおいしいところだけはベネズエラのものになるらしい。まるでジャイアンの法則だが、他のメジャーズも例外ではないはずだ。

米マラソンオイルが製油所設備を拡張

米マラソンオイルが発表したところによると、製油所の拡張計画が当局によって承認された。拡張されるのは同社のルイジアナにある Garyville 製油所で32億ドルが投入される。これにより同製油所の処理能力は日量24万5000バレルから42万5000バレルに増強される予定で、米国内で4番目に大きな処理能力を持つ製油所になる。また現状ではできなかった重質、高硫黄の原油も精製可能になり、米国内の製油所不足解消に一役買いそうだ。


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生産能力拡大を予定

イラン南部国営石油会社(National Iranian South Oil Company)の発表によると、同国南部のアザデガン油田などの原油生産能力を3年程度で日量100万バレル増加させるとのこと。


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他の鉱区でも売れ残りがあるはずだが、同社の予定通りに行くのか疑問だ。

伊Agipの石油施設が占拠される

ナイジェリアで民兵組織により原油生産施設が占拠された。占拠されたのはイタリアの国営エネルギー会社ENIの参加のAgipの施設で生産量は日量5万バレル。同社のスポークスマンによると、生産は完全にストップしている上、現在50人程度の社員が施設内に囚われているとのこと。

数年間にわたって同社のパイプラインから原油が漏れ続けており、環境が汚染されるとして地域住民の反発が強まっていた。


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原油漏れが発生しているのはAgipの保守作業不足かもしれないが、パイプラインがしかれている地域の貧しい住民が穴をあけて原油を抜いているためではないか。今回の事件が発生した背景は環境汚染というよりも貧富の差といえる。