《心に残る想い出のシーン(東京編7)》
もっとも恐れていたことがやってきた
ラストオーダーの終了30分前に訪れた
それは
オーダーの数が、仕込みのリブを追い抜こうとしていた💦
私は客席から死角になるダクトの下にしゃがみ込んだ
煙草を咥え火をつける
深く吸い込み
ゆっくりと煙を吐き出す
咥えた煙草の紫煙の先を視線が追う
久しぶりの体内に廻るニコチンで一瞬頭の中が覚醒する
この事態にどう対処すべきか
すぐに回答を出さねばならなかった
ストーブ(ガス台)では
全開でリブの仕込みが続いていた
私はホールの仕事をサポートしてくれている豊橋から連れて来た娘を調理場に呼び、残りの客数の確認をした
そして続いて接客リーダーを呼び
状況説明をした
これから入るオーダーは
料理を出すのに30分かかる旨をお客様に説明するように指示した
これは辛い指示である
接客リーダーは丁寧にお客様を周り
その旨の説明をして了承を取り付けてきた
仕込み終了お知らせのタイマーが鳴り響いた⏰🎶
『ヨシャー!! やるかー!!』
最後のオーダーを出し終えた私は
片付けをアルバイト君達に指示して
レジスターの場所に待機した
レジのところで帰るお客様達にひとりひとり
頭を下げお詫びを申し上げた
やり切れなかった
悔しかった💧
色々な意味で…
最後のお客様を送り出し
片付けも済ませ
そしてここから戦いが始まった
深夜の一人での仕込みが…
夜中に明日の…
正確には今日の仕込みを続けながら、私はオープン初日の“だめ出し”をした
二日目は
助っ人のモモちゃんはいない
オーダーだしのオペレーションの組み立てをした
調理場には素人軍団のアルバイト君達
彼らにできないことをやれって無理な話であり、
当然できることしか仕事を与えられない
少しづつではあるが
教育していかなければ、私の体力が持たないのも簡単に想像できた
いろんなパターンの組み立てをしながら
私は黙々と仕込みを続けた
(角ハイボール🍺を飲みながら…笑)
とりあえずランチの数を100と設定した仕込みに取り組み
その後のことも考えて多めの仕込み量だ
あれこれとしているうちに朝になってしまった💧
慌てて💦徒歩五分のアパートへとシャワーを浴びに戻ったが、
すぐまたとんぼ返りで調理場に帰ってきた
ちなみに食事はまったく摂っていない
空腹感を感じないのだ
十時少し前にアルバイト君達が続々と現れて
私のサポートに入ってきた
教育とは我慢である(笑)
できないことを無理にやらせて
怒っても、嫌になってしまうだけなのだ
ジョークを交えながら
何故こうなのか? と、理屈を踏まえて教える
みな私よりも頭が良く、若いから飲みこみも早い
周りを見渡せば
スタッフのみんなは主婦のパートさんを除いて
男の子も女の子も全員、私の娘と同年代か下なのである
遠い地方から出てきている子も多く
この空間では
私は親御さんから子供を預かっているのだ
滅多に怒ることはしなかったが、
時としては、私は昔いた“近所のうるさいおじさん”にもなった
うちの店に働きに来ておかしくなった!
なんて言われたくなかったし、実際、みんな素直でいい子であった
東京ミートレアにきてパート・アルバイトが一人の落後者もなくミートレアを卒業した店舗はホットスタッフだけであり、今もって自慢のスタッフ達だったと想う
さて十時半になった!!
昨日のリベンジのゴングが鳴った🔔💥
昨日以上に
果てしない厳しい戦いが始まった
・・・(完)へと続く





