2006年
8月も終わろうとしていた時
夜の営業も終了して、看板の灯りも切った
ホトママは車
私は、愛車CBナナハンに跨り、家路へと向かった
家につくと、21歳になる息子が出迎えた
どうやら、ドリーの様子がおかしいらしい
(昼は外で野放し、夜は室内犬だった)
夕方、家の中に入ると、そのまま腰が立たなくなったとの報告
確かめてみると、本当に足腰に力が入らないようで立てなかった
呼吸と脈も速い
掛け時計を見ると、12時にもう手が届く時間帯
またまた、かかりつけの野依動物病院へ電話をする
先生との小ミーティング後、連れて行くことになった
毛布を担架代わりにして、ドリーを自家用救急車で病院まで運んだ
気分はサイレンと赤色灯をまわしている
ドリーは不思議な犬で動物病院が大好き
診察台も喜んで、自ら飛び乗る変わりものだ
が、しかしこの夜はさすがに自ら診察台に上がることはできなかった
何年か前に、筋腫で子宮摘出を受け、その後も定期検診も受けていた
その頃から、大型犬にありがちな、肝臓の機能が低下していた
それと犬というのは、大型犬だからといって心臓も大きい訳ではない
大型犬は、小型犬に比べて心臓に負担がかかる
大型犬の寿命が短い要因のひとつ
肝機能を向上させる注射と点滴を受けた
犬の顔色がわかる訳ではないが、
大好きな診察台で点滴を打ってもらい元気になったかのように見えたのは、
私の願いだったのだろうか
今までだって釣り針が舌に突き刺さって、この診察台にお世話になったこともある
以前も、今夜に似たようなこともあった…
今回も同じことさ!!
明日
(日をまたがってたから正確には本日)
も診察することになり、入院せずにドリーを連れて帰った
家に帰り、呼吸は速いが安心した顔付きであった
と、その時!!
ブルブル脚を震わせながら立ち上がったのだ!
亀の歩みのように一歩一歩と前進して
自分の水飲み場の前で止まって動かなくなった
目線は水
前かがみで水を飲もうとすれば、水を飲むこともなく倒れこむのがドリー自身わかっていたのだ
慌てて、私は水を飲みやすいように碗を持ってあげた
熱があるドリーは美味しそうにピチャピチャと飲んでいた
後退する力もないので、エアコンの下まで抱きかかえるようにして連れていき、いつもの彼女の特等席に寝かせた
家族も寝かせて、
私は心配だからドリーの隣で寝ることにした
なんて言ってるけど、それまでも週に半分、私は酔っ払ってドリーと一緒に寝ていたが(笑)
灯りをスモールランプにして、掛け時計を覗き込む
二時半だ
わたしもいつもの定位置に寝転がり、横を見ると
ハッハッハッ…
呼吸が少し速いが、あと変わったことと言えば私が酒を呑まずにシラフだということか…
……
………
ハッと目が覚めた!!
何気に、寝ぼけ眼で時計に視線を向けた
四時半か…
その瞬間!!!!
私の躰は凍りついた!
気配がないのだ!!!!
私は、さながら壊れたゼンマイ仕掛けのバネ人形のように跳ね起きた!!
ドリーを覗き込む
息がない!!
急いで、家族全員を叩き起こした!
まだ温かい
家族全員で、代わる代わるいつ終わることない心臓マッサージと全身マッサージをした
『帰って来い!ドリ~~~~!!』
18歳になる娘の悲痛な叫び!!
動物病院の先生に電話して報告
夜明けなのに、話を聞いてくれた先生に涙の感謝とお礼
想像だが、先生はもしかして…とわかってたかもしれない
だから帰したのだ
ドリーの一番に安心する家へ……
その日、店は臨時休業した
子ども達は二人とも仕事を休んだ
その日のうちに荼毘にふされたドリーを見送った…
みんな悲しみはあった
しかし、後を引きずる悲しさはなかった
私たち家族に幸福を与えてくれたドリーに感謝しているのだ
今もって、家族で食事をすると必ず、ドリーの写真に向かってみんな話しかける
今なお、私たち家族の心に生き続けているのだ
私たち家族の永遠のアイドル
看板犬ドリー
ウォン☆
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