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■粘り武器に真っ向勝負
天性の持久力を持つ“蝶”が、驚異のスピードで水面を飛んだ。競泳女子200メートルバタフライの星奈津美(スウィン大教)。4月の五輪代表選考会を兼ねた日本選手権でマークした日本記録の2分4秒69は、昨年の世界選手権の優勝タイムを0秒86も上回り、一躍、ロンドン五輪のメダル候補に躍り出た。
「自分でもこんなタイムを出せるとは思っていなかった。世界に(強さを)アピールしたというよりも、ライバルたちに火をつけさせてしまったかな」。こういたずらっぽく笑った。好記録はもちろん鍛錬のたまもの。厳しいトレーニングで体を“いじめる”日々だが、一方で毎晩の薬の服用と、3カ月に1度の定期検診を必要とする体でもある。
高校1年で初めて同世代のトップに立ち、伸び盛りだった高校2年の2007年、「バセドー病」と診断された。甲状腺ホルモンが過剰に作られる病気で、最近では歌手の絢香さんがこの病気の療養で活動を休止し、話題となった。星も微熱や動悸(どうき)、息切れなどの症状が出て、激しい運動は控えなければならない状況に立たされた。20代、30代の女性に多いとされる病気。「何で今なの?」と30代半ばに同じ甲状腺系の病気を患った母親の真奈美さん(48)は、娘の発病を嘆き、星自身も水から上がる覚悟をした。
しかし、主治医は優しく首を振った。「『少しでも早く数値を下げて、水泳ができる体に戻しましょう。治療しながら頑張りましょう』って。本当にうれしかったし、これまで以上に水泳に対して前向きになれた」と振り返る。
集中投薬で約3カ月間、水泳を禁止されたときは、水中ウオーキングとヨガで体力低下を防いだ。「自分で決めた事は絶対に妥協しない」(真奈美さん)性格。一から努力を重ね、翌年には北京五輪出場を果たすと、準決勝10位という結果に満足せず、4年後には世界のトップ争いに加わりたいと強く誓った。
パワーの源は「泳げることがうれしい」という思い。レース後半にグンと伸びる粘りを武器に、わずか0秒01で銅メダルを逃した昨夏の世界選手権の悔しさも力に変えた。この冬場は中国の高地(標高約1900メートル)で持久力に磨きをかけ、「ボロボロになるぐらい」まで鍛え抜いた体は、ロンドンで世界一を狙えるまでに成長している。
病気とはすでに約5年の付き合い。「薬を飲めばちゃんと練習ができるし、疲れたときは自分で調整するので大丈夫です」。6月中旬からの米国での高地合宿が最後の追い込み期間だ。幾多の困難をバネにしてきた21歳は、世界の強豪と真っ向勝負する日を心待ちにしている。(青山綾里)
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【プロフィル】星奈津美
ほし・なつみ 1990年8月21日生まれ、埼玉県出身。3歳で水泳を始め、北京五輪で競泳最年少代表に。2011年世界選手権では日本記録を更新したが、0秒01差でメダルを逃して4位。春日部共栄高-早大3年。164センチ、55キロ。
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