最近ホテルでは、「親子で一緒に」や、「子供に経験」をキーワードに、様々な商品ラインナップがされてきています。

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優雅な空間や癒やしのひとときを提供するのが定番だった名古屋市内のシティーホテルが、子どもをターゲットにした企画を次々に打ち出している。婚礼や宴会の利用が落ち込む夏場。学校が休みの子どもたちと親に足を運んでもらって乗り切ると同時に、「将来の優良顧客を育てたい」という一石二鳥の思惑があるらしい。

ホテルグランコート名古屋(名古屋市中区)では7年前に始めた小学生と親を対象にした料理とスイーツの教室が人気だという。ホテルのシェフの指導のもと、親子で料理やお菓子作りを楽しむ企画。参加費は料理教室が親子2人で8千円、スイーツは7500円。いずれもランチブッフェが付く。ほかに子どもだけを預かってホテルの調理室や従業員食堂など、普段は見ることのないホテルの裏側をクイズしながら見学する「パトロール大作戦」を7月から8月にかけて4回、予定する。

ウェスティンナゴヤキャッスル(名古屋市西区)では、子どもだけを預かって午前中はホテルの裏側を探検する「ホテリエ体験」。午後からは名古屋市科学館や中部空港、名古屋港水族館などの見学を組みあわせた「キッズプログラム」などを用意した。小学生の子どもはランチとディナー付きで参加費1万円。大人はディナーに合流して7千円。教員免許を持った子会社のスタッフとホテルの従業員が引率する。「夏休み中のお子様を一日、預けたいという保護者の要望に応えた」と担当者。

ヒルトン名古屋(同市中区)は今年初めて、子どもがホテルで働く外国人スタッフと触れあいながら館内を探検するイベントを8月17日~19日に開催する。外資系の強みを生かし「外国人スタッフから自然に英語を学んで」というのが売りだ。

円高などの影響でシティーホテルの客室稼働率は低迷が続いている。観光庁の宿泊旅行統計調査によると、今年1月~3月の県内のシティーホテルの客室稼働率は65.5%。全国平均の66.6%を下回り、業界では「最低限の目標」とされる7割に届いておらず、ホテル離れは進んでいる。

各ホテルが子ども向けの企画を打ち出す背景には、ホテルに慣れ親しんでもらうことで「将来の顧客」を育てる意味があるという。さらに、夏場は、子どもに長期の夏休みがある一方、宴会需要は減る時期だけに「お子様企画が打ちやすい」との裏事情もあるようだ。